本文に移動

米国専門家ら「北朝鮮のSLBM」過大解釈に警戒の声

登録:2015-05-13 00:41 修正:2015-05-13 07:24
 「150〜200メートル飛行、点火失敗した様子」
 「実戦配備2〜10年かかり、潜在的な脅威」
 「武力示威で交渉の誘導図るのが目的」
北朝鮮労働党機関紙・労働新聞は9日、「金正雲同志の直接的な発起と細心な指導のもとで開発・完成された我々による威力ある戦略潜水艦弾道弾水中試験発射が進行された」と金労働党第1書記が試験発射を見守る姿の写真を報道した。小さな写真は新聞で共に公開された弾道弾。赤い大きな字で「北極星-1」と記されている=聯合ニュース

 米国の軍事専門家たちは、北朝鮮が最近、潜水艦で水中発射した弾道ミサイル(SLBM)が「実質的な脅威」ではなく、「浮上する脅威」だと12日、診断した。まだ開発の初期段階であり、実戦配備まで数年を要するだけに、過大解釈は警戒しなければならないということだ。

 代表的な北朝鮮の軍事専門家であるジョゼフ・バーミューデス氏は『ヴォイス・オブ・アメリカ』(VOA)放送に「北朝鮮の潜水艦とミサイル技術は両方とも検証されていない」とし「これは浮上する脅威のレベル」だと評価した。彼は「このミサイルは、研究、試験、開発、評価など高度の技術検証過程を経なければならない」とし「模擬弾1発を撃ち、射出試験を数回行っただけで、実戦配備の可能性を云々するのは時期尚早」だと述べた。

 ランド研究所のブルース・ベネット主任研究員も「このミサイルは、当面の脅威にはならないと思っている」とし「模擬弾がわずか150〜200メートル程度飛んだのは、燃料用ではないか、あるいは点火に失敗したものと見られる」と分析した。彼は「弾道ミサイル射出成功が直ちに潜水艦発射弾道ミサイルの発射能力を意味するわけではない」とし「100キログラムに至る核弾頭の小型化に成功するかどうかをはじめ、様々な意味のある検証プロセスが必要だ」と指摘した。

 彼らは、このミサイルの戦力化と実戦配備に、短ければ2年、長ければ10年はかかるだろうとし、北朝鮮の最近の動きは、武力誇示を通じて関連各国の気を引き、交渉テーブルに誘導しようとするのが目的とみられると指摘した。バーミューデズ氏は、「北朝鮮が総力を傾けても、実質的な戦力化には少なくとも2〜5年はかかるだろう」と予想し、ベネット氏は「技術的な側面を考慮すると、5〜10年以上かかる」との見解を示した。

 バーミューデズ氏は「現状では、既存の韓米連合軍の防御能力で十分だ」とし、「今後、北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル開発を拡大したら、それに合わせて対応能力を調整すればよい」と述べた。ベネット氏は「北朝鮮の潜水艦は非常に老朽化されており、音も大きいだけに、監視と追跡が難しくない」とし「韓米がこれらの動きを捉え、南下したら打撃できる態勢を維持することが重要だ」と述べた。

ワシントン/パク・ヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-05-12 20:42

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/690936.html  訳H.J

関連記事