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古里原発2号機で煙…釜山市民に不安広がる

登録:2015-05-30 01:43 修正:2015-05-30 08:11
古里原子力発電所//ハンギョレ新聞社

 釜山・機張(キジャン)郡の古里(コリ)原子力発電所で、最近7カ月間に三回も火災または煙が発生し、老朽原発に対する不安感が高まっている。

 28日午後7時54分頃、古里原発2号機タービン建屋3階の空気圧縮機室で煙が発生し、釜山消防安全本部所属の消防車25台が出動したが、すぐ引き返す騒動が起きた。煙を先に発見した古里原発の消防隊員が煙を先に鎮火したためだ。煙は発生から9分後に消えた。

 消防当局は空気圧縮機室のベルトが黒く燃えた点から見て、空気圧縮機を回すモーターと連結されたベルトの摩擦のために煙が発生したと推定し、ベルトに摩擦がなぜ起きたかを精密調査している。

 空気圧縮機室で煙が発生したが、原子力発電所の運営公企業である韓国水力原子力(株)は空気圧縮機室が原子力発電所の発電設備と関連する1次系統ではないという理由で原子力発電所の稼動を継続した。

 原子力発電所の安全規制機関である原子力安全委員会古里原子力発電所地域事務所は「1次系統は自動で原発が停止し、2次系統でも原子力発電所に影響が及ぶタービン系統であれば任意に稼動を中断することがありうる。 空気圧縮機室は2次系統で、タービン系統ではないため稼動中断をしなくとも良い。 煙の発生原因が明らかになれば部品を交換するだけで良い」と明らかにした。

 釜山にある60余りの市民社会団体が参加している反核釜山市民対策委員会と新政治民主連合、正義党、緑色党は29日、釜山市庁の入口で記者会見を行い、「古里原発2号機は、32年間稼動中の韓国で3番目に古い原発だ。事故原因を明らかにして再発防止対策を立てよ」と要求した。 また「政府は釜山市民を危険に陥らせた新古里3・4号機などの新規原発推進計画を中断し、寿命再延長を推進している古里原発1号機を直ちに閉鎖せよ」と付け加えた。

 キム・ヨンチュン新政治民主連合・釜山市党委員長は「古里原子力発電所でしばしば発生している安全事故をこれ以上見過ごすことはできない。 寿命が尽きた古里原発1号機は直ちに閉鎖し、2023年に寿命が尽きる古里原発2号機も寿命延長をしてはならない。 新たに建てる原子力発電所もこれ以上釜山に来てはならない。 原子力発電所を新しく建てたり再稼働および寿命延長の可否を決める時、自治団体長の同意を受けるよう法律改正が必要だ」と主張した。

 これに先立つ昨年11月11日午後4時26分頃、古里原発4号機の燃料建屋1階の廃棄物積み卸し場で熱風乾燥器の過熱により火災が起き、現場を見回っていた職員が発見し14分後に消火した。さらに3月31日午後8時23分には古里原子力発電所3号機タービン建屋内の排水ポンプから出火し消防車が30分後に消しとめる事故があった。

釜山/キム・グァンス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/environment/693465.html 韓国語原文入力:2015-05-29 19:01
訳J.S(1283字)

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