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釈放されたチョ前副社長は何も答えず...弁護人「傷ついた方々に代わりに謝罪」

登録:2015-05-22 22:25 修正:2015-05-23 06:56
 「ナッツ・リターン」チョ前副社長、2審で執行猶予宣告... 143日ぶりに釈放
 1審とは異なり、航路変更罪無罪...「証拠隠滅の疑い」常務も執行猶予
「ナッツ・リターン」事件で拘束され、控訴審で執行猶予を宣告されたチョ・ヒョナ前大韓航空副社長が22日午前、ソウル瑞草洞裁判所庁舎を出ている=イ・ジョングン記者//ハンギョレ新聞社

 いわゆる「ナッツ・リターン」事件で拘束されたチョ・ヒョナ前大韓航空副社長(41)が控訴審で執行猶予を宣告され、143日ぶりに釈放された。

 ソウル高裁刑事6部(裁判長キム・サンファン)は22日、米ニューヨーク発の大韓航空A380航空機で暴れて航空機をゲートに引き返させた疑い(航空保安法違反など)で拘束され、1審で懲役1年を宣告されたチョ前副社長に、懲役10カ月に執行猶予2年を宣告した。裁判所は1審と異なり、滑走路に移動した航空機をゲートに引き返させた行為は、航路変更罪に該当しないと判断した。ただし、機内安全担当者パク・チャンジン事務長を暴行(安全運航阻害暴行)し、パク事務長を飛行機から降ろさせた(強要及び業務妨害)容疑などは1審同様有罪と判断した。

 裁判部は「チョ前副社長の行為は、同じ職場の同僚職員に対する礼儀が不足しているものであり、運命を共にしなければならない他の乗客に配慮するという公共意識も欠落していたことは明らかである」とし、「保安や安全運航に及ぼした影響は客観的に見て軽微なものである」と量刑理由を説明した。証拠隠滅容疑で一緒に拘束起訴されたヨ・ウンジン大韓航空常務(58)には懲役8カ月、執行猶予2年が、大韓航空側に真相調査の結果を知らせた容疑で拘束起訴されたキム国土部調査官(55)には、教えた内容が実際の報告書の内容と同じものとは限らないとの理由で、無罪が宣告された。

 判決後、弁護人たちは、「この事件で傷ついたすべての方々に、被告人に代わってお詫び申し上げます」と述べたが、チョ前副社長は「どんな心境なのか」「被害者に一言」という記者たちの質問に答えることなく、弁護人と警護員たちに囲まれ、裁判所を後にした。

チョ・ヒョナ前大韓航空副社長が22日午前、ソウル・瑞草洞の裁判所庁舎で執行猶予宣告され釈放された後、記者たちに囲まれて質問されるとすぐに手で顔を隠している=イ・ジョングン記者//ハンギョレ新聞社

ソ・ヨンジ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-05-22 19:03

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/692482.html 訳H.J

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