“ナッツリターン”事件当時、チョ・ヒョナ前大韓航空副社長(41)にマカダミアナッツをサービスした女性乗務員が、米国でチョ前副社長らを相手に民事訴訟を出した。
コブレ&キム法律事務所とワインスティン法律事務所は9日(現地時刻)、大韓航空乗務員のキムさんを代理し、キム氏に暴言と暴行をはたらいたチョ前副社長と大韓航空を米ニューヨークのクィーンズ地方法院に提訴したことを明らかにしたとAP通信などが10日報道した。 キム氏は訴状で、昨年12月5日ニューヨークのJFK空港から仁川空港へ向かう大韓航空KE086便のファーストクラスに乗ったチョ前副社長が暴言を吐き暴力を振るって威嚇したと主張した。 また、キム氏はランプリターン事件関連調査を受ける時「チョ前副社長のイメージを回復させようとする組織的努力の一環」として事件を隠すため政府調査官に偽りの陳述をするよう圧力を受けたと付け加えた。
キム氏は虚偽の陳述の代価として、大韓航空から教授職の提案を受けたという話が出回り世間の非難を受け、名前と顔がインターネットにも公開された。 これに対してキム氏は、1月の法廷に出席し教授職の提案は受けたが断ったとして、チョ前副社長から謝罪を受ける意思もないと述べた。
キム氏側はチョ元副社長および大韓航空側と個人的に問題を解決することを願ったが、大韓航空側が実質的な合意手続きに乗り出さなかったために訴訟を提起したと明らかにした。 キム氏の代理人はチョ元副社長らがキム氏の経歴と評判に害を及ぼし、精神的被害を与えたので責任を負わなければならないと主張した。 キム氏側は法廷で補償的・懲罰的損害賠償を請求する予定だとAP通信は伝えた。
これに対して大韓航空は「協議に誠実に応じると言った」として「ただし、まだチョ元副社長の刑事訴訟が終わっていない状況なので、時間をくれと言ったが受け入れられず提訴された」と明らかにした。
これに先立って、チョ元副社長は先月、ソウル西部地裁で航路変更罪などが認められ懲役1年を宣告され控訴した。