本文に移動

月城原発で使用済み核燃料棒落下事故

登録:2015-05-16 08:30 修正:2015-05-16 10:33
月城4号機(左)と3号機(右) //ハンギョレ新聞社

水中保存槽から取り出す際に
水中落下防止施設に落下
環境団体「原発事故の不安が高まる」

 慶尚北道慶州市の月城(ウォルソン)原子力発電所で使用済み燃料棒が落下する事故が発生した。

 韓国水力原子力・月城原子力本部(本部長ユン・チョンノ)は「14日午後5時6分頃、月城4号機(加圧重水炉型70万キロワット級)で使用済み燃料棒2本が分離し、このうち1本が落下する事故が起きた」と15日明らかにした。

 事故は冷却されていた使用済み燃料束を水中保存槽から乾燥式保存用容器に移す過程で起きた。水中保存槽から引き揚げ工具を使って燃料束を持ち上げる際に、燃料棒1本が分離し、70センチ下にある水中落下防止用保護施設(鉄網)に落ちた。別の燃料棒1本は燃料束から離れることなく、若干分離している状態だ。

 燃料棒の中には原子力発電に使われるウラニウムが入っているが、通常、使用後6年ほど水中保存槽で熱を冷ました後、乾燥式保存用容器に移される。長さ50センチ、直径10センチ、重さ23キログラムの重水炉原子力発電所燃料束には、計37本の燃料棒がある。

 月城原子力本部は「作業全体が水中で進行され、作業者の安全には問題がなく、外部環境にも放射線影響はなかった。事故が起きた燃料棒に対する肉眼点検結果、損傷または変形はなく、水中保存槽内の放射線測定結果は正常と現れた」と説明した。

 月城原子力発電所では2009年3月13日にも、1号機の核燃料交替過程で自動移送設備故障で燃料束が破損し、燃料棒2本が燃料放出室底と水槽に落ちる事故が起きたことがある。当時の事故では放射能が漏れ出し、作業中の労働者1人が被爆した。この事実は昨年11月、国会産業通商資源委員会所属キム・チェナム議員(正義党)が原子力安全委員会などから提出させた資料を通して初めて知らされ、隠蔽疑惑が取りざたされた。

 イ・サンホン慶州環境運動連合事務局長は「2009年の事故に続き再び使用済み核燃料を処理する過程で事故が起きた。核燃料処理過程がうまくいっていないようで、住民は一層不安感を感じるほかはない」と話した。

大邱/キム・イルウ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-05-15 22:02

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/691487.html 訳Y.B

関連記事