政府が来年の経済政策方向を確定
朴大統領「労働市場改革の壁越えねば」
経済成長率展望値3.8%に引き下げ
私学・軍人年金も手をつけることに
政府は正社員が過剰に保護されているとして賃金や解雇条項を調整することにした。55歳以上に派遣労働は全面許容し、契約職使用期間も延長するなど、労働市場の柔軟性を拡大していくことを明確にした。また、政府は来年度の韓国の経済成長率を既存展望値の4%より0.2%ポイント低い3.8%にした。
政府は22日、大統領府で朴槿恵(パク・クネ)大統領主催による国民経済諮問会議兼経済関係長官会議を開きこうした内容を盛り込んだ2015年度経済政策方向を確定して発表した。朴大統領はこの日「労働市場改革はこれ以上先送りできない至急で重要な課題であり、この壁を越えることができなければ私たちの経済の持続可能な成長も難しいだろう」と話した。チェ・ギョンファン副総理兼企画財政部長官も「来年度構造改革の最優先順位を労働市場改革にする」と話した。
政府は来年度経済政策方向で公共部門、金融、労働、教育など重要分野の構造改革を改善すると明らかにした。最も大きな争点になると見られる労働改革に対しては「賃金、勤労時間、勤労契約など人材運用の柔軟性を高め、派遣、期間制勤労者使用に対する規制を合理化していくだろう」と明らかにした。
企画財政部と雇用労働部の話を総合すると“正社員過保護”に関連しては、年俸になっている正社員賃金体系を改編して賃金ピーク制を活性化させ、個別解雇に対する手続きと要件を明確にするガイドラインを作り、事実上解雇が容易になるものと見られる。現在の勤労基準法には正当な理由のない解雇を禁止するなど包括的になっており、正当な理由を使用者が立証しなければならない。非正規雇用のうちでも派遣労働の場合、55歳以上は全面的に許容し、期間制は現在2年まで雇用できるのを追加でさらに延長する方案を推進している。
労働市場柔軟化方針に対して労働界は大きく反発している。韓国労総関係者は「労働市場柔軟化は労使政三者がどうするか議論する部門なのに、政府が一方的に発表したのは問題が深刻だ」と話した。
政府は公共部門の効率を上げるため公務員年金に続き来年6月に私学年金、10月に軍人年金改革案を発表する計画だ。教育界では学生数減少と秋の早期就職などを考慮し“9月新学期制”の導入など学制改編を検討することにした。家計負債問題解決のためには、来年に満期が到来する住宅担保貸し出し約40兆ウォン(約4兆3000憶円)を長期分割償還貸し出しに転換するよう支援することにした。
また、政府は中央行政機関所属機関庁舎と刑務所など矯正施設、火葬施設、児童福祉施設、町民会館と村図書館なども民間投資で作れるよう法改正する方針だ。企業が新しい事業分野進出のために事業再編する時、手続きの特例などを一括(パッケージ)支援できる「事業再編支援特別法」も作られる。
韓国語原文入力:2014.12.22 22:03