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“家計所得増大”と言っておきながら…チェ・ギョンファン経済政策は逆走行

登録:2014-12-10 09:19 修正:2014-12-10 16:52
担保認定比率などの規制緩和で
家計負債は毎月6兆ウォン以上 増大
崔敬煥(チェ・ギョンファン)副総理(右)が11月25日午前、大統領府で閣議が開かれるに先立ち、尹相直(ユン・サンジク)産業通商資源部長官と話を交わしている.大統領府の写真記者団 //ハンギョレ新聞社

 経済協力開発機構(OECD)と国際通貨基金(IMF)を中心に、国際社会では“所得不平等の解消が持続可能な成長のための主要課題”という声が広がっているが、韓国の政策当局はこのような問題意識を深刻に受け止めようとしていない。 チェ・ギョンファン副総理兼企画財政部長官は、7月の就任初期には「家計所得を増やしてこそ経済が生き返る」と主張して注目を浴びたが、それから4か月が経過した現在、関連政策は期待に沿えるものでなく、一部の政策については“逆走行”の憂慮まで産んでいる。

 チェ・ギョンファン副総理は就任直後の7月末、自身が構想している経済運用方向の下絵を盛り込んだ“新経済チーム経済政策方向”を発表した。 最も注目を浴びた部分は、家計所得と企業所得間の不均衡が拡大している現状に注目して、企業所得が家計に流れるようにし家計所得を増大させるという部分だった。

 このような政策方向は、大企業・高所得者の所得が増えれば結局は中小企業・低所得者にも恩恵がもたらされるという落水効果(トゥリクルダウン)理論に土台を置いた李明博政権の経済政策とは大きな違いを見せるものだった。 実効性論議は産んだものの“家計所得増大税制3点パッケージ”を出し最低賃金引き上げの必要性まで強調したので、チェ・ギョンファン経済チームの所得不均衡解消に対する意志は非常に堅固に見えた。 チェ副総理は「賃金が上がってこそ経済が回る」という発言もした。

 しかし最近国会を通過した来年度予算案と税法改正案には、政府の積極的な所得不平等解消の意志は盛り込まれなかった。 所得税率の引き上げなど、高所得者に対する増税案は全く検討されずに税法改正案が国会に提出された。 サムスン・現代自動車など莫大な利益を出している財閥大企業に向けた法人税増税も全く検討されなかった。 チェ副総理は野党の法人税引き上げ要求に対して、消費税(付加価値税)の引き上げにより成長率が急落した日本の例を挙げて、「税金を上げれば経済に悪影響を与える」という主張を繰り返すだけだった。

 財政支出の分野についても同じだ。 政府は当初予定より8兆ウォン多い財政支出計画を出したが、ほとんどが短期的な景気浮揚のための社会間接資本(SOC)予算の増額が中心だった。 福祉支出の拡大については、財政健全性の維持、均衡財政達成などの名分を掲げ受け入れなかった。

 韓国政府の財政政策を通した所得再分配効果は、OECD国家中で最下位水準だ。 キム・ソンビン延世大教授(経済学)が最近、OECDデータベース2010年版を基準にOECD34会員国の所得不平等改善率を調べた結果、韓国の改善率は9.1%でOECD平均の34.7%を大きく下回っていた。 韓国より低い改善率を見せた国家はチリ(4.3%)のみだった。

 このような実情にもかかわらず、チェ・ギョンファン経済チームは家計所得増大基調に逆行する政策を打ち出した。 8月に担保認定比率(LTV)・総負債償還比率(DTI)規制を緩和したのが一例だ。 以後、家計負債は毎月6兆ウォン以上のペースで急増している。 増えた家計負債の半分近くが生活資金用途の融資だ。 家計が不足した所得を借り入れで埋めているわけだ。 新経済チームの政策が家計所得増大ではなく家計負債増大につながっているわけだ。 賃金引き上げの必要性に対しても、企画財政部の核心関係者は最近「今、賃金を上げれば潰れる企業が1,2社ではない」と話した。

世宗/キム・ギョンナク記者

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/668278.html 韓国語原文入力:2014/12/09 21:48
訳J.S(1624字)

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