現代自動車蔚山(ウルサン)工場が最近、工場内に常駐する社内部品業者約200社の事務室と組み立て作業場などを工場外に移すように求めたことが問題になっている。現代車の措置は、ソウル中央地方裁判所が9月、現代車社内下請け労働者1247人が出した勤労者地位確認訴訟で、現代車工場内で働く社内下請けおよび部品業者労働者をすべて現代車が直接雇用した正規職と認定した判決にともなう対応と見える。
現代車蔚山工場は裁判所判決により、工場内に事務室と組み立てラインなど作業場を置いていた社内部品業者約200社に対し、工場外に事務室など施設を移して職員の工場出入証も返却するよう要請したと25日明らかにした。これら業者には約2000人の労働者が仕事をし、このうち約900人が現代車蔚山工場に常駐してきた。
現代車関係者は「この間、自動車生産工程の効率性と費用削減のため、重要部品業者の組み立てラインを完成車生産ラインと直結した工場内に置き運営してきた。ところが、裁判所が正規職と共に仕事をする社内下請けだけでなく、2、3次社内部品協力業者まで不法派遣としたため、やむを得ず社内部品業者を工場の外に移すようにした」と説明した。 現代車はソウル中央地方裁判所の判決に従わず控訴した状態だ。ソウル中央地方裁判所の判決により正規職と認められた社内部品業者労働者は10人余になるものと把握された。 金属労組現代車非正規職支会は「現代車が裁判所判決にともなう社内下請け労働者の正規職転換を冷遇したまま、社内部品業者を工場外に引き出して不法派遣証拠を隠滅し、事実を覆おうと躍起になっている」として、会社側に社内下請け労働者の早急な正規職転換を促した。
韓国語原文入力:2014.11.25 20:44