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「開票詐欺犯」「元祖反逆犯」、北朝鮮向けビラで金大中・盧武鉉を誹謗

登録:2014-10-30 21:22 修正:2014-10-31 02:55
北朝鮮向けビラの内容を見ると
「表現の自由」を越え名誉毀損の可能性
北朝鮮向けビラの一部//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮向けビラが南北関係の最大争点に浮上した。 第2回南北高位級接触が北朝鮮向けビラの散布によって開催可否が不透明になったうえに、そのビラを巡って北側権力は「取り締まらなければ対話はない」と圧迫し、南側当局は「表現の自由」だとして擁護している。

 概して北朝鮮脱出者たちが送るビラには、南北比較等を通して南側の体制優越性を紹介する内容が含まれている。 南側については自由で豊かな生活像を描く代わりに、北側については金正恩 労働党第1書記一家の独裁・暴圧統治、不道徳性などを誇張して浮き彫りにする内容などが主流だ。しかし、一部のビラは盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領を‘詐欺犯’と表現するなど、表現の自由の水準を越える名誉毀損や虚偽事実流布など実定法違反に該当しうる内容が含まれていることが確認され、今後論議が予想される。

 25日、京畿道坡州(パジュ)にある臨津閣(イムジンガク)でビラ散布を試みた「北朝鮮向けビラ飛ばし国民連合」が作ったビラには、「電子開票機詐欺犯 盧武鉉と元祖反逆犯 金大中(キム・デジュン)が、二人の主人 金正日に忠誠をつくすために捧げた数百億ドルの金銭と数千万トンのコメ、とうもろこし、小麦粉は全てどこへ行ってしまったのですか」という内容が書かれている。 特に、盧元大統領を(大統領選挙)電子開票機詐欺犯と表現した部分は虚偽事実に該当すると見られる。 実際、ユン・フドク新政治民主連合議員は27日、国防部国政監査でこのビラの内容を公開して「一部のビラで虚偽事実を流布しているが、こういうものも表現の自由か」として、当局のほう助を問い詰めた。

 このビラを作ったチェ・ウウォン北朝鮮向けビラ飛ばし国民連合代表は「何を根拠に電子開票詐欺犯という主張をするのか」という質問に「10数年前から主張してきた内容だ。 金大中・盧武鉉一党にこの問題について公開討論を開こうと主張してきたが応じなかったことから見て、事実であることが明らかだと見なければならない」と主張した。

 南側が北側に数百億ドル(数十兆ウォン)の金銭を支えたとか、食糧を数千万トン送ったという内容も過度に誇張されている。 統一部統計資料を見れば、人道的支援は1995年から現在まで3兆2500億ウォンであり、このうち政府次元の食糧支援は285万トン(1兆1000億ウォン)程度だ。 交易額を基準としても、金大中・盧武鉉政権時期である1998~2007年の10年間の交易額は76億ドル(8兆ウォン)水準だ。 これについてチェ教授は「公開された種々の文書を参考にした」と話した。

 彼らとは別にビラを散布している北朝鮮脱出者団体もこのような形でビラを作って飛ばすことは誤りだという批判が出ている。 イ・ミンボク北韓同胞直接助け合い代表は「韓国出身の極保守の人々がこのような刺激的な内容でビラを作っている」として「このように送れば北朝鮮の人々の反作用を生むだけ」と話した。

「ビラが表現の自由に属すため防止はできない」という政府の立場は堅固だ。 ビラ飛ばし団体は、現在は公開的なビラ散布予告を出していない。来月からは北側から風が吹くためビラ飛ばしが容易でない状況を考慮したものと見られる。 しかし、28~29日のビラを巡って熾烈な攻防をやり取りした南北関係は当分は回復が容易でなく見える。

チェ・ヒョンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/662243.html 韓国語原文入力:2014/10/30 20:06
訳J.S(1597字)

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