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風船ビラが飛んだ日、南北は戦争の危機に直面していた

登録:2014-10-20 20:53 修正:2014-10-21 01:51
坑道から北の長射程砲、南ではF-15Kにミサイルを装着
‘北の落弾’で人命被害があれば深刻な砲撃戦に拡大
一部団体は25日に再び‘散布’公言
南北軍事的衝突の憂慮が高まる
直近の南北間衝突概要//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮向けビラを巡って南北間が銃撃を交わした10日、南北の軍は共に即時対応体制を整え対峙していたことが19日明らかにされた。 北側では長射程砲が坑道から出て射撃待機に入り、南側ではF-15K戦闘機が出撃待機をするなど一触即発の状況だった。 それにもかかわらず、一部の団体が25日に再びビラ風船を飛ばすと公言しており、南北間軍事衝突の可能性の憂慮が高まっている。

 19日、国会国防委員会に所属するユン・フドク新政治民主連合議員と軍当局者の話によれば、南北間で銃撃が行われた10日昼の12時32分頃、警察がイ・ミンボク北韓同胞直接支援運動代表一行による北朝鮮向けビラ散布の情報を入手し、1軍団、5軍団、6軍団はただちに現場対応態勢に突入した。これに伴い155ミリ K-9自走砲が起動し砲撃対備態勢に突入し、大邱(テグ)空軍飛行場では戦闘機F-15Kがミサイルを搭載して出撃待機状態に入った。 北朝鮮でもイ氏らが午後2時6分から漣川(ヨンチョン)地域でビラを飛ばすと長射程砲が坑道から出て稼動し始めるなど、射撃待機状態に入ったことが軍情報当局によって捉えられた。

 チェ・チャギュ韓国空軍参謀総長は15日、国会国防委員会の空軍本部国政監査で「大邱飛行場でF-15Kが空対地ミサイルを装着し発進体制を整えていたというが事実か」というユン・フドク議員の質問に対して「事実だ。 ‘スモール ダイヤメーター爆弾’(SDB:小径爆弾)を装着し準備していた」と答えた。 2013年に実践配備されたスモール ダイヤメーター(GBU-39)誘導爆弾は、厚さ90センチのコンクリート壁を貫通できる性能を備え長射程砲の坑道を遠距離から精密打撃できる。 北朝鮮の長射程砲が動いたためこれに対する打撃対応に出たわけだ。

 軍当局者は「北朝鮮脱出者の団体がビラ散布に乗り出せば、周辺の軍部隊は全てA級水準の作戦警戒態勢に入る」として「状況に応じてA級、B級、C級に分かれるが、A級なら配下の火力部隊が全て動員される最高水準の作戦対応態勢を取る」と話した。 軍当局は、2000年代後半に入って北朝鮮が北朝鮮向けビラ散布に対して「原点打撃」脅迫をして以後、ビラ散布時にはこのような作戦態勢を維持しているという。

 軍はまた、北朝鮮の原点打撃に対応する具体的な指針も用意し施行している。 ユン議員が軍当局から入手した資料によれば、軍は北朝鮮の原点打撃と関連して四種の状況を想定してそれぞれに対応方案を用意している。

 この指針によれば、北朝鮮の銃撃が南側に落ちなければ対応しない。 しかし落弾が確認されれば、南側の施設や人命被害の有無に応じて対応することになっている。 被害がなければ軍は警告放送を行い、挑発原点周辺に向けて警告射撃を実施する。 今月10日、北朝鮮の高射総射撃に対して、韓国軍がK-6機関銃で対応した事件がこれに該当する。 しかし、南側の施設が破壊された場合には、軍は挑発原点の施設に対して十分に被害を与える対応射撃を行い、人が被害をこうむれば挑発原点の北側兵士などに対して十分に被害を与える対応射撃を実施することになっている。 10日の北朝鮮の落弾に南側の人や建物に被害が生じていたら、南北間の深刻な砲撃戦に拡大される極めて危険な状況だったわけだ。

 ユン議員は「ビラ散布によって、戦争に拡大するリスクが高まり、また地域住民たちの被害が明らかに憂慮される状況」とし「ビラ散布が表現の自由だと主張するだけでなく、地域住民たちの根拠ある不安などに対して十分考慮しなければならない」と話した。

パク・ビョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/660505.html 韓国語原文入力:2014/10/20 10:44
訳J.S(1841字)

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