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軍事境界線付近で銃撃戦…北朝鮮に軍事問題を焦点化させる狙い

登録:2014-10-20 00:20 修正:2014-10-20 00:43
北朝鮮軍が19日に軍事境界線に接近、韓国軍は警告射撃
北も対応射撃するが両者被害なし、10分後に終了
18日にも接近…NLL衝突などに対する抗議である可能性
大統領府「第2回高位級接触に影響はない」
リュ・ジェスン韓国国防部政策室長(右)とキム・ヨンチョル北朝鮮国防委員会書記室責任参事兼偵察総局長が15日午前、板門店の平和の家で非公開で44か月ぶりに開かれた南北軍事会談で握手している。 国防部提供//ハンギョレ新聞社

 南北が19日、京畿道坡州(パジュ)の非武装地帯(DMZ)内の軍事境界線(MDL)付近で銃撃戦を行ったと軍が明らかにした。 これに先立つ18日にも江原道鉄原(チョルウォン)の軍事境界線で韓国軍が軍事境界線に接近した北朝鮮軍に警告射撃をした経緯がある。

 この日、韓国合同参謀本部関係者は「午前8時10分から北朝鮮軍約10人が京畿道坡州(パジュ)地域、板門店から西側に6キロ離れたDMZ内の軍事境界線に接近したため、対応指針に基づいて7回にわたり『軍事境界線を越えてくれば射つ』という警告放送を行った」として「午後5時40分頃に再び坡州地域の軍事境界線に接近した北朝鮮軍に対して、韓国軍が警告放送に続き警告射撃を行った」と明らかにした。 この関係者は「味方の警告射撃後に直ちに北朝鮮軍が射撃したと推定される銃弾2発が韓国側境界警戒所(GP)の高架警戒所で発見され、韓国軍は北朝鮮軍地域に追加対応射撃を実施した」として「銃撃は午後5時50分まで10分間にわたり行われた」と話した。 南北はそれぞれ境界警戒所に配置された機関銃数十発を互いに撃った。 韓国軍の人命と施設に対する被害はなかったという。 韓国軍関係者は「北朝鮮軍が軍事境界線を越えることはなかった」として「偶発状況の発生に備えて、坡州地域の民間人統制線の北方一帯にいた観光客と営農住民らは午後5時に撤収措置をした」と説明した。

 これに先立つ18日にも北朝鮮軍が午前8時30分から午後4時まで江原道鉄原の非武装地帯で軍事境界線に接近したため、韓国軍が対応指針に則り警告放送と警告射撃を行った。 この日は北朝鮮軍が対応射撃をせずに撤収し、銃撃戦には至らなかった。 南北が非武装地帯で銃撃戦を行ったのは、今月10日に北朝鮮軍が韓国の北朝鮮脱出者の団体が京畿道漣川(ヨンチョン)で飛ばした北朝鮮向けビラ風船に向けて高射銃10余発を撃ち、韓国軍が対応射撃をして以来9日ぶりのことだ。

 キム・ドンヨプ慶南大学極東問題研究所研究教授は「北朝鮮としては、7日の西海NLL(北方限界線)射撃戦などを通じて最近は韓国軍の対応が激しいと感じているようだ」として「北朝鮮が行動をもって抗議していると見られる」と分析した。 ある政府当局者は「北側が強度の低い挑発を続けているようだ」として「南北第2回高位級接触を控えて、軍事問題を議題化しようとする意図と見える」と話した。

 しかし、韓国政府は南北の銃撃戦にもかかわらず、第2回南北高位級接触は予定通り推進する方針だ。 大統領府関係者はこの日、銃撃戦の事実が知らされた後にも「南北高位級会談に大きな影響はないと見る」として「管理可能な状況と見る」と話した。

 チュ・チョルキ大統領府外交安保首席はこの日午後のブリーフィングを通じて、「第2回南北高位級接触は前回アジア競技大会終了当時に開かれた午餐会談で合意したことなので、予定通りに行われると考える」として「第2回高位級接触が支障なく開かれることを期待して準備している」と話した。

チェ・ヒョンジュン、ソク・ジンファン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/660469.html 韓国語原文入力:2014/10/19 20:57
訳J.S(1662字)

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