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南北高位級接触30日開催は失敗

登録:2014-10-29 22:49 修正:2014-10-30 07:12
北「高位級接触かビラか選択せよ」
政府「残念…11月初めまで開催の余地」
韓国側首席代表であるキム・キュヒョン大統領府国家安保室1次長(右)が今年2月14日、板門店南側地域の平和の家で開かれた南北高位級接触で北朝鮮側首席代表のウォン・ドンヨン朝鮮労働党統一戦線部第1部部長に会い握手をしている。 統一部提供

 政府が提案した第2回南北高位級接触の30日開催は事実上不可能になったと見られる。北朝鮮向けビラ問題について意見の差を縮められなかったことが直接的な理由になった。 現在のように南北が各自の主張だけを前面に出している限りは、今後の南北関係の展望も暗いという分析が出ている。

 北側の国防委員会書記室は29日、「高位級接触開催とビラ散布のうち一つを選択せよ」という内容の電話通知文を西海軍事通信線チャンネルを通じて大統領府国家安保室宛てに送った。 前夜に南側が第2回高位級接触と関連して北側の立場表明を促す通知文を送ったことに対する返信だ。 北側は電話通知文で「南側は“法的根拠と関連規定がない”という理由でビラ散布を放任している」として「高位級接触を開催するのか、ビラ散布にしがみつき続けるのかは南側の責任ある選択にかかっている」と主張した。

 これに対して政府はこの日午前、統一部代弁人の論評を通じて「遺憾」を表明し、北側主張に反論した。 政府は「北朝鮮が提起する韓国の民間団体によるビラ散布は、我が国の体制の特性上から政府が統制できる事案ではないという点を再度強調する」として「南北間の対話を通じて懸案問題を解決していくということがわが方の一貫した立場であるが、不当な要求まで受け入れることはできない」と明らかにした。

 政府が民間団体のビラ散布を制限できないという立場を再確認し、第2回高位級接触の30日開催は不可能になったものと見られる。 しかし、南北ともに第2回高位級接触自体の失敗を宣言してはおらず開催の余地を残している。 イム・ビョンチョル統一部代弁人はブリーフィングで、「ひとまず30日の高位級接触開催は難しくなったが、11月初めまでに開催することにした合意は今も有効だと考えている」と話した。 北朝鮮も政府の選択を強要しながらも、高位級接触失敗を公式化してはいない。

 しかし、最近南北が行ったビラ葛藤の様相を見れば、来月初めに第2回高位級接触を開催することも容易ではないものと思える。 北側は10日にビラ風船に対して最初に高射銃射撃を加え、南側は北側の異例の挑発と京畿道坡州(パジュ)・漣川(ヨンチョン)など休戦ライン地域の住民たちの強い反対にもかかわらず、25日の保守団体によるビラ散布を積極的に止めることはなかった。「金日成・金正日など先代権力者に対する誹謗を許容することはできない」という金正恩政権の原則と、「北朝鮮に無理強いされるわけにはいかない」という朴槿恵政権の原則が正面対立したわけだ。

 朴槿恵政権はビラ問題について李明博政権時よりもさらに硬直した態度を見せている。 ある政府当局者は「以前の政権は、民間団体のビラ散布を封じるために臨津閣(イムジンガク)から数キロメートル離れた進入路から統制した」として「今月25日の警察の消極的な態度とはかなり違っていた」と話した。

チェ・ヒョンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/662071.html 韓国語原文入力:2014/10/29 20:21
訳J.S(1381字)

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