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非正規雇用の女性職員が正規雇用転換を阻まれ自殺

登録:2014-10-26 22:33 修正:2014-10-27 08:18
野党議員が中小企業中央会の臨時職活用内部文書を公開
「正規職転換を餌に“細切れ契約”繰り返し契約を解除」
入社2年になる2日前、遺書に「24か月ギリギリまで使って捨てられた」
キム・チェナム正義党議員が26日に公開した中小企業中央会の「2014年下半期臨時職活用承認可否通知」という内部文書。//ハンギョレ新聞社

 9月26日、中小企業中央会(中央会)の契約職職員クォンさん(25歳女性)が、正規職転換を控えて契約を解除され、自ら命を絶った。中央会が内部で契約職職員の正規職転換を阻むためのいわゆる“細切れ契約”指針を事実上現業部署に指示していたことが明らかになった。

 国会産業通商資源委員会所属のキム・チェナム正義党議員が26日に公開した中小企業中央会の「2014年下半期臨時職活用承認可否通知」という内部文書によると、中央会は2年以上働いた契約職職員を正規職に切り替えなければならない「期間制および短時間勤労者保護などに関する法律」を避けるため、契約期間を細かく分ける、いわゆる細切れ契約を現業部署に薦めてきた。 6月30日に各部署に下された文書は「同一人の継続する勤労契約期間は11か月超過不可」「同一人の累積勤労契約期間は2年超過不可」と明示した。 文書には「他部署での勤続、他人名義活用、契約解約後(または)一定契約後の再契約など、いかなる方法を用いても同一人の累積契約勤労期間が2年以上である場合、無期契約職対象になるので格別に留意されたい」という“説明”まで添えられている。

 2012年8月に中央会人材教育本部に1年契約職インターン社員として入社し、中小企業最高経営者(CEO)教育過程を担当したクォンさんは、入社後2年間に7回(3か月-6か月-2か月-3か月-2か月-3か月-2か月)にわたり契約と解約を繰り返した。 今年2月に退職しようとしていたクォンさんに、中央会人事担当者は6か月後に再び勤めれば正規職に転換すると約束したと伝えられている。 キム議員は「クォンさんが7月初めに「正規職転換を通報された」と知人に知らせもしていた」と明らかにした。 内部指針上、契約職転換計画はないが、正規職転換を餌にクォンさんに細切れ契約を強要したということだ。

 当時クォンさんは、該当幹部に受講生である中小企業CEOたちから「セクハラを受けた」という内容の電子メールを送った後であり、入社2年を2日後に控えた8月25日、中央会から契約の解除を通報された。 クォンさんは遺書に「努力すればできると考えて最善を尽くした。24か月ギリギリまで使って捨てられた」と吐露した。

 キム議員が中央会から提出させた雇用現況資料によれば、中央会の契約職は117人で、ほとんどが契約期間が2年を越えていなかった。 キム議員は「今回の事件は、中小企業中央会の誤った非正規職処遇の改善と韓国社会の非正規職問題を解決する契機にしなければならない」と明らかにした。

イ・スンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/661420.html 韓国語原文入力:2014/10/26 21:33
訳J.S(1330字)

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