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崔書勉理事長「韓日の葛藤は外交でなく歴史認識問題」

登録:2014-10-08 08:05 修正:2014-10-08 08:10

日本研究の第一人者、崔書勉国際韓国研究院理事長
首脳会談より過去の歴史清算が先決

「現在の韓日間の問題は外交問題ではなく歴史認識の問題だ。誤った過去の歴史を反省、謝罪して新しい未来を構築する歴史認識が、外交に課されるものであるためだ」

 朴槿恵(パク・クネ)大統領と安倍晋三首相がそれぞれ執権2年目になろうというのに韓日首脳会談ができない状況に対する、元老日本研究者の崔書勉(チェ・ソミョン)国際韓国研究員理事長(86・写真)の返事だった。

 歴史認識を土台としない外交は“原則なき外交”とも語った。 換言すれば、日本軍慰安婦など過去の問題の整理なしに韓日首脳会談を急ぐ必要はないというのが、“韓日現代史の舞台裏の人物”として知られる彼の助言である。

 崔理事長は「世界の大国の歴史を見ると、悪いことをせずに大国になれた国はない」として、「米国の奴隷制やドイツのナチなど、大国は多くの過ちを犯しても勇敢に過去の誤りを認めて自らを是正していった」と語る。

 これに比べて日本はどうだろうか。崔理事長は「日本は戦後の賠償金も払ったし、韓国とは経済協力を通じて義務も尽くしたと考えている。今は自分自身を振り返り、過去の先達の誤りを教科書にまで載せて何の役に立つと考える人が生まれた」と分析した。

 だが、彼は韓日関係はもともと、これほど悪いものではなかったと指摘した。崔理事長は「1965年の韓日協定から最近に至るまで、韓日は模範的な両国関係だったと思う」として、「それが可能だったのは協定文や昭和天皇の発言で日本が過去の誤りを認め、再び同じようなことが起きないようにする約束があったため」と話した。関係悪化は誰のせいなのであろうか。

 彼は「日本ではよく三度も謝ったという話がされる。天皇が、首相が謝っておきながら、文部大臣がその発言をひっくり返して『落ち度はなかった』といった話をする。謝った話と謝りを取り消した話のどちらが記憶に残るだろうか」と批判した。

 崔理事長は「韓日関係の数千年の歴史の中で、どちらか一方が他の主権を奪い取ったのは20世紀初めの日帝40年だけ」としながら、「長い目で見れば不幸な歴史は短かった。この短い期間のために両国関係が誤ったとすれば、なぜ誤ったのか両国が深く考えなければならない問題」と付け加えた。

文・写真キム・ウェヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2014.10.07 20:52 

https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/658728.html  訳Y.B(988字)

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