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国防部「無人機の発進・復帰地点 北朝鮮と確認」

登録:2014-05-08 21:58 修正:2014-05-09 07:09

装着メモリーに含まれた飛行計画を分析
坡州(パジュ)・三陟(サムチョク)では性能を発揮できず
ペクリョン島では燃料不足で墜落と推定

経路上の核心施設の偵察活動に重点
軍、探知・識別防空網 再調整計画

 3月末と4月初めに坡州(パジュ)、ペクリョン島、三陟(サムチョク)で相次いで発見された無人機3機は飛行ルート分析の結果、全てが北朝鮮から発進したものであることが確認されたと国防部が8日明らかにした。

 国防部はこの日‘北朝鮮小型無人機 科学技術調査結果’資料を出し、これらの無人機3機に装着された飛行操縦コンピュータのフラッシュメモリーから飛行計画ファイルを抽出し分析した結果、このような事実が明らかになったと発表した。

 具体的に見れば、3月24日に坡州(パジュ)で発見された無人機は、開城(ケソン)の北西側5km地点が発進および復帰地点とし、坡州(パジュ)-高陽(コヤン)-ソウルまで往復133kmを飛行するよう設計されていた。 3月31日にペクリョン島で発見された無人機は、海州(ヘジュ)の南東側27km地点を発進および復帰地点とし、小青島(ソチョンド)-大青島(テチョンド)-ペクリョン島を経て423kmを飛行するよう製作されていた。 また、先月6日に三陟(サムチョク)で発見された無人機は、江原道(カンウォンド)平康(ピョンガン)を拠点として華川(ファチョン)-春川(チュンチョン)-サネ-近南(クンナム)を経て150kmを飛行するよう設定されていた。 国防部関係者は「北朝鮮の無人機に装着された中国製メモリーは、一度も接したことがなく、関連機関を通じて中国から回路案内書などを入手し分析した」として「調査に参加した韓国(15人)とアメリカ(10人)の専門家は全員が無人機の発進・復帰地点が北朝鮮地域であることに同意した」と話した。

 坡州と三陟の無人機は、事実上同じ機種であり、性能を発揮できなかったと分析された。 坡州の無人機は飛行計画の高度命令が2.5kmと入力されていた。 だが、無人機が撮影した写真を分析した結果、実際の飛行高度は2kmまで上がったが徐々に高度が下がり、北に戻る時には高度1kmまで下降して、坡州の奉日(ポンイル)川近隣で墜落した。 軍当局者は「エンジンが正常に作動しなかった」と話した。 また、三陟の無人機は、飛行計画経路から南西側に150km離れたところで墜落しているのが発見され、方向調整機能を喪失したと推定された。 ペクリョン島の無人機は、飛行姿勢測定センサーや調整方式などで他の2機の無人機より進んだ機種であると分析された。 発射の13分後から高度1.7kmを維持し、飛行ルートも飛行計画命令に従ってなされた。 軍当局者は「燃料が0.4リットルしかなかった点から見て、燃料不足で墜落したようだ」と話した。

 無人機の経路は3機とも軍事施設など敏感な地域の上空を飛行するよう設計されたと国防部は明らかにした。 坡州の無人機はこれら地域を通過して、7~9秒間隔で写真193枚を撮影し、ペクリョン島の無人機は18~20秒間隔で119枚を撮影した。 三陟の無人機はメモリーチップのき損により写真撮影を確認できなかった。

 これら無人機が中国製である可能性については「中国に問い合わせたがまだ返答がない。 現時点ではネチズンたちが捜し出した中国製と外形と諸元が似ているという程度しか言えない」と明らかにした。 また、これらの無人機に燃料の煤煙がほとんどついていなかった点に関して、同好人の間で疑問が起きていることと関連して「排気口が天に向かっていて、翼も前面にあるため煤煙があまりつかない構造であり、またこれら無人機のグロー燃料(メチルアルコール+潤滑油の混合燃料)に潤滑油が少ししか使われておらず、煤煙があまり出なかったようだ」と説明した。 機体の状態と関連しては「坡州・三陟の無人機は墜落直前に落下傘が開き、機体の損傷があまりないが、ペクリョン島の無人機は左翼が木に衝突し破損している」と話した。

 軍当局者は「北朝鮮が無人機を飛ばしたのは、主な核心施設の映像確保のための偵察活動だったと見る」として「小型無人機に対する探知・識別のための防空網を再調整する計画」と話した。

パク・ビョンス先任記者 suh@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/636181.html 韓国語原文入力:2014/05/08 20:28
訳J.S(1898字)

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