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プラットホームの120m手前で初めて停止信号…

登録:2014-05-06 00:16 修正:2014-05-06 07:19
急ブレーキにもかかわらず時速15kmで‘ドン’
2号線追突原因 信号機故障 確認

 去る2日、ソウル地下鉄2号線 上往十里(サンワンシムリ)駅で発生した電車追突事故の原因は、列車を自動停止させる信号機が誤作動したためという暫定結論が出た。 信号機は先月29日からエラーが生じていたことが、電車追突事故以後に把握された。 ソウル地下鉄1~4号線を運営するソウルメトロはこれを知らないまま4日間も乗客を乗せて運行していたわけだ。

 ソウルメトロは事故当時、上往十里駅プラットホームにすでに列車が停車している状態で、新堂(シンダン)駅から同駅へ向かう後続列車がホームに進入する際に2つの信号機が信号を誤って表示し、列車自動停止装置(ATS)が作動せずに追突事故が起きたと5日明らかにした。

 前の電車が上往十里駅に停車している場合、後続列車がホームに進入するまでに見る3個の信号機は、正常状態の場合‘注意・停止・停止’の順に表示されなければならないが、事故当日には‘進行・進行・停止’の順に表示されていた。

 列車自動停止装置は信号機が‘進行’と表示されている時には作動しない。 このために後続列車の機関士は、ホームの最後尾に設置されている最後の信号機の‘停止’信号を見て急いで非常ブレーキおよび保安ブレーキ装置を作動させた。

 信号間の距離は211mだが、新堂駅から上往十里駅に向かう区間は半径500mの曲線区間なので、機関士が信号を見たのは信号機の120m手前だったとソウルメトロ側は説明した。 この列車は制動距離が足りなくて、結局時速15kmで先行列車に追突した。

2日午後、ソウル城東区(ソンドング)の地下鉄2号線上往十里駅で列車追突事故が発生し、職員が復旧作業をしている。 キム・テヒョン記者 xogud555@hani.co.kr

4日間以上…全く知らなかった
車掌 状況分からずに
「安全距離のために非常停車」放送
乗客‘おかしな案内放送’が流れると
放送が信じられず、線路に飛び降りた

 信号システムの異常はソウルメトロと契約した下請け業者が列車運行速度を高めるために信号連動装置のデータを変更して起きたエラーが原因と確認された。 ソウルメトロ関係者は「両方向の列車が交差する時、片方の列車の速度が時速25km以下に下がる現象が繰り返されてきた。 これを改善するために信号連動装置のデータを変えたが、データを変えた29日午前3時10分からエラーが発生していたことが今回の事故後に確認された」と明らかにした。 ソウルメトロは今回の事故直後にデータ値を29日以前の値に戻したと説明した。

 ソウルメトロは信号システムのエラーを3日間も知らずに放置し、事故予防の不十分さが明らかになっただけでなく、事故発生直後の対応も未熟だった。 後続列車の最後尾車両で案内放送を担当するクァク・某車掌は、事故発生直後に事故状況をきちんと把握出来ない状態で「先行列車との運行安全距離維持のために非常停車しました。安全な客室でしばらくお待ち下さい」という内容の案内放送をした。

 しかし‘ドン’という音を聞いて、大きな衝撃を受けた相当数の乗客の予想とは全く異なる放送内容であり、そのために乗客が案内放送自体を信じられなくなったとのことが専門家たちの指摘だ。 このような状況で多くの乗客が線路に飛び降りた。 もし反対側の列車が通過していれば惨事になりえる状況だったということだ。

ウム・ソンウォン記者 esw@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/635719.html  韓国語原文入力:2014/05/05 22:18
訳J.S(1578字)

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