登録 : 2017.02.14 23:39 修正 : 2017.02.15 06:54

サムスン電子のイ・ジェヨン副会長(右から3番目)が13日午前、サムスン職員らとともにソウル大峙洞のパク・ヨンス特別検察官チーム事務室に出頭している=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社
 パク・ヨンス特別検察官に対する保守メディアの攻撃が尋常でない。朴槿恵(パク・クネ)大統領を狙った捜査では、特検の活躍ぶりを先を争うように伝えた保守メディアが、サムスンのイ・ジェヨン副会長の捜査を契機に“特検たたき”に旋回した。大統領の前でも折れなかった“筆”が、サムスンの前では力が抜けたようだ。イ副会長が再召喚された13日、朝鮮日報はイ副会長を再び呼んだことを“はたき”捜査のように描写した社説を掲載した。社説は「特検が職権乱用と強要という検察捜査の結論から一歩踏み出した結果を出すという意欲で“わいろ授受”という心証を押しつけようとするならば、捜査は正道から外れる」と主張した。だが、パク・ヨンス特検がスタートした理由が、検察の捜査が不十分なためだった点を勘案すれば説得力に欠ける。検察の捜査結果をそのまま認めようとするならば、何のために血税をかけて特検を作ったのか。わいろが疑われるのにだまって覆い隠すならば、特検は「血税を浪費しただけ」という非難を受けなければならない。

 同新聞のサムスン出入り記者は同日のコラムで「特検がろうそく市民の情緒という“バック”を背負って」イ副会長を捜査することには問題があると主張した。もちろん証拠もないのに世論だけに寄り添って捜査したならば非難されて当然だ。だが、コラムを書いた記者が、特検を取材している同じ会社の同僚の記事だけでもまともに読んでいれば、特検がろうそく市民だけを信じて捜査しているのではないということは知りえるだろう。疑惑を抱くに十分な陳述と証拠があるので、イ副会長を再召喚したのだということをだ。特検はろうそく市民に寄り添うのではなく、ろうそく市民の熱望に応えるために努力している。寒波にもかかわらず熱く燃えた“ろうそく市民の感情”は、慢性的な政経癒着の構造が今回の機会に断ち切られることを渇望している。これもまた検察がしなければならないことだが、これまでまともにやり遂げられなかった。ろうそく集会で最もたくさん出たスローガンの一つが「検察改革」であったことがこれを傍証している。ろうそく集会がなかったとすれば、果たして「チェ・スンシル国政壟断」事件の実体がまともにあらわれただろうか。

 同日付けの韓国経済の1面記事は、さらに悪い。国民年金基金運用本部の重要な人材たちが、最近大挙して辞意を明らかにしたが、あたかも特検捜査のせいであると読まれるように見出しを付けた。記事で言及した通り、基金運用本部は25日に全羅北道全州(チョンジュ)市に移転する。職員が辞めようとする主な理由は本部移転のせいだ。ソウルに居住する職員が、全州まで毎日出退勤することは事実上不可能だ。子供の学業などを考えれば、全州に引越しすることも難しい。職員たちは巨額の年金基金を転がした経験があり、資産運用会社などからラブコールを受けている。このような事情をよく知っていながら、あたかも基金運用本部に対する特検の“強力な捜査”のせいで職場を移るかのように編集したことは歪曲に近い。この新聞は翌日にも、イ副会長に対する捜査を“時限付き特検の賭博”と描写して特検を攻撃した。すでに朴政権の「文化芸術界ブラックリスト」の実状を暴くなどの成果を上げた特検が、サムスンを相手に賭博をする理由はないにもかかわらずだ。万一、イ副会長に対する拘束令状が再び棄却されるならば、保守メディアの袋叩きにされることが明らかなのに、そのような無謀なことを何故しようか。
イ・チュンジェ法曹チーム長//ハンギョレ新聞社

 もちろん特検もメディアの聖域ではない。当然に監視と批判の対象にならなければならない。しかし、その批判は徹底して“ファクト”に基づかなければならない。根拠と論理が不十分な批判は、その意図を疑われる。メディアが朴槿恵(パク・クネ)-チェ・スンシルゲート報道で“キレギ”(ゴミ記者のこと)の汚名から抜け出したのがついこの前だ。いくつかのメディアの根拠のない“特検たたき”が、かろうじて回復したメディアの信頼を再び墜落させるのではないかと心配になる。

イ・チュンジェ法曹取材チーム長 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-02-14 18:50
http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/782610.html 訳J.S(1816字)
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