登録 : 2016.11.17 22:22 修正 : 2016.11.18 07:50

 みじめな気持ちで文を書く。

 今月14日、国防部と外交部当局者が東京に来て、韓日軍事情報保護協定(GSOMIA)協定文に“仮署名”したという消息を聞いて、胸の片隅がもがれるような感じを受けた。事実、彼らが年を越す前に問題を起こしてしまうことは、ある程度予想されたことだった。心の中では、12月に東京で開かれる韓中日首脳会議に合わせて協定が締結されるだろうと覚悟はしていた。

 ところが、思いがけない事態が発生した。私たちが知っていた大統領は、チェ・スンシルの操り人形であり、韓国社会が長年血の汗を流して積み重ねてきた憲法的価値を否定して、あらゆる不正とインチキを主導した人物であることが確認された。“国民からの弾劾”を突きつけられたあの操り人形が、解放から71年ぶりに初めて締結される韓日間の軍事協定に手をつけることが果たして正当なのかという怒りがあふれている。しかし、この質問に埋没すれば協定に対する問題意識は“なぜ今?”という“タイミング論”に留まってしまう。私たちの悩みはそれよりさらに深い地点にある。

 韓国にとって日本とは何か。この質問に対する韓国社会内の明確な“社会的合意”は存在しない。私たちにとって日本は相変らず近くて遠く、身近ながらも多少恐ろしく、理解できない国家だ。しかし、日本にとって韓国は何なのか、に対する明確な概念は存在する。

 安倍晋三首相は2015年以後、韓国を「戦略的利益を共有する最も重要な隣国」と規定している。この規定からは、1998年の金大中(キム・デジュン)-小渕パートナーシップ宣言以後に歴代日本政府が言及してきた「基本的な価値を共有する隣国」という表現は削除されている。これは韓日は北朝鮮の核とミサイル、または中国の浮上に共同対処しなければならない“ビジネス パートナー”に過ぎず、民主主義、市場経済、法の支配など共通の価値を共有する“友人”ではないという意味だ。

 近代以後、日本は大陸の脅威に対抗して日本を守るには、半島を自分たちの影響下に置かなければならないという、一貫した対朝鮮半島政策を推進してきた。日本陸軍の父と言われる山県有朋(3代・9代首相)の「利益線」概念だ。日本はそれに則り、初めは朝鮮を植民地にして「直接支配」し、敗戦後には韓日協定(1965年)を通じて経済発展を支援する「間接支配」方式を活用してきた。このような図式の中で、韓国は過去の冷戦時期に共産圏と向き合う最前線で、日本を防御する防波堤の役割を遂行してきた。

 やがて冷戦が終わった。それとともに韓国は国力を拡大し、徐々に日本の影響力から抜け出し始める。2000年代初めの「韓流ブーム」に見られるように、初めは韓国の発展を驚嘆と祝福で眺めた日本の視角は、中国の急激な成長と共に冷え切った。日本軍「慰安婦」問題をめぐる過去5年間の韓日対立の深淵には、このような両国関係の構造的変化が隠れていると私は信じる。そして、今回の軍事協定締結は、ここ数年間、暴れる小馬のように日本(そしてその後は米国)に心配をかけた韓国が、再び米日の下位パートナーとして丸め込まれる出発点になるだろう。これは日本にとって大きな戦略的勝利となる。

キル・ユンヒョン東京特派員 //ハンギョレ新聞社
 協定は韓国にとっても国益になるだろうか。韓国と日本の対中国・対北朝鮮観にはまったく両立不可能な決定的差異が存在する。韓国にとって中国は、未来の繁栄と発展のために共存しなければならないパートナーであり、北朝鮮は好むと好まざるとにかかわらず平和統一を成し遂げなければならない兄弟であり半身だ。日本人には申し訳ないが、韓日は戦略的利害は共有していない。韓国は「基本的価値」を共有している。韓国はあなた方の防波堤ではなく、善良な隣人であり友人だ。協定は私たちにとっては必要ない。

キル・ユンヒョン東京特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-11-17 18:25
http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/770801.html 訳J.S(1724字)

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