登録 : 2016.05.17 06:51 修正 : 2016.05.17 07:15

北朝鮮の対南宣伝メディア「わが民族同士」が集団脱北した中国内の北朝鮮レストラン女性従業員の親をインタビューし、4月28日にホームページに載せた映像の一場面=わが民族同士テレビからキャプチャー//ハンギョレ新聞社
 北朝鮮の海外レストラン従業員の集団脱北事件に関連する疑惑が消え去らないでいる。北朝鮮の激しい反発が続く中、市民社会団体が関連情報の公開や従業員に対する弁護人の接見などを求めているが、これさえも受け入れられないでいる。政府が疑惑を大きくしている有り様だ。

 この事件は発表当初から腑に落ちない点が多かった。13人にもなる中国内の北朝鮮レストランの従業員が一度に脱北を試み、2日ぶりに東南アジアを経て韓国の仁川空港にやってきたという発表内容自体がとても特異だった。政府が彼女らの入国の翌日の4月8日に電撃的に発表したのも異例だった。総選挙をわずか5日後にした時点なので、「国家情報院が主導した企画脱北」という疑惑が強く提起された。しかし政府は真相把握に必要な情報は全く公開しないまま「自発的な脱北」という話だけを繰り返している。

 事件直後から「南側の拉致」と主張した北側は、様々な機関を動員して彼女らの送還を要求している。北朝鮮は送還を助けてほしいという書簡を国連に送り、同じレストランで働いていた従業員と家族を何回も北朝鮮内外の放送に登場させるなど世論戦も強化している。北側のある団体は、国家情報院の調査を受けている12人の女性従業員(残り1名は男性支配人)は断食闘争を行っていて、一部は失神状態に陥ったという主張までしている。国内の市民社会団体はこういう疑惑を解くためには従業員の公開記者会見やインタビュー、弁護人面会の保証、脱北当時の国家情報院の役割についての解明がなされるべきだと政府に要求している。

 しかし政府はまったく何の対応もしていない。北の従業員が入国して40日になろうとしているものの、詳しい経緯説明どころか、彼女らがどんな状態にあるのかさえ分からない。このような形では北側だけでなく我々韓国国民や国際社会にも理解してもらうことはできない。時間が経つほど政府が従業員らを相手に無理に口裏合わせを試みているという疑いがさらに強まるだろう。ただえさえ最悪の状態にある南北関係に重ねられる悪材料として作用する可能性が高い。

 国家情報院が対北朝鮮の情報力や独占的な権限を使って国内政治に介入する例はこれまで飽きるほど繰り返された。今回の事件に関連してもそう考える人は少なくない。政府は今からでもガラス張りの姿勢で疑惑をはらすことを望みたい。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016/05/16 19:07

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/744057.html訳T.W

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