日本の新総理として登板する安倍晋三自民党総裁は全く‘新しい総理’という言葉が似合わない人物だ。 彼はすでに2006年9月から1年間総理の地位にあった。 当時彼が総理になった最大の理由は、北朝鮮拉致被害者問題に対する超強硬論者だったためだ。 だが、彼のタカ派政策は全く成果を出せずに、彼は1年で逃げるように総理の座を下りた。
彼の今回の再登板にも、韓-日、中-日間の歴史・領土葛藤に触発された日本国内の国粋主義が多いに役立った。 彼は靖国神社参拝や、日本軍慰安婦強制動員と植民地侵略に対する謝罪の盛り込まれた河野および村山談話の修正を公言している。
安倍は本来“骨の髄まで極右”である政治家一族の後えいだ。 自民党派閥の中で最右派である岸派閥を作った岸信介元総理が彼の母方の祖父だ。 同じく総理だった佐藤栄作が母方の祖父の弟で、父親は外相を務めた安倍晋太郎だ。 佐藤はちょっと性向が異なるが、岸と安倍晋太郎はともに親米・脱アジア、中国封鎖、侵略歴史の否定を前面に掲げた“韓国・台湾ロビイスト”人脈の中心人物だった。
特に、岸は旧満州国の“影の総理”として通っていたし、第2次大戦後にはA級戦犯として収監された人物だ。 彼は総理だった1960年、米国主導の冷戦体制に加担する方向で米-日相互防衛条約を改正し、学生・市民が主導する大規模な安保闘争を呼び起こした。 そういった点で安倍は岸の遺伝子を最も多く受け継いでいる。 岸は同じ満州国経歴という共通点を持つパク・チョンヒ大統領の“ロール モデル”且つメントとしても有名だ。
岸の外孫である安倍はすでに復権に成功した。 パク・チョンヒの娘は審判を控えている。 第二の「パク・チョンヒ-岸時代」を容認するのか、それとも許さないかは、全面的に我が国の有権者の手にかかっている。
オ・テギュ論説委員、ツイッター・フェイスブック@ohtak5