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「中国の自動車販売、3台に1台は電気自動車」…市場激変を先導

登録:2023-04-20 20:51 修正:2023-04-21 08:52
18~27日上海国際モーターショーは電気自動車競争 
韓国、中国、日本、欧州など1000社余りが最新モデルを披露
オリバー・ツィプセ(BMW)会長が、18日に開幕した中国上海国際モーターショーで、自社のEVのコンセプトカー「i Vision Dee」を紹介している=上海/AP・聯合ニュース

 世界最大の自動車市場である中国で電気自動車(EV)の販売競争が激化している。今年、中国の新車販売の3台に1台はEVをはじめとするエコカーが占めると予想される中、中国国内メーカーとグローバルメーカーは先を争って新しいEVモデルを発売している。

 BMWのオリバー・ツィプセ会長は、18日に開幕した第20回上海国際モーターショーで、自社のEVのコンセプトカー「i Vision Dee」を紹介し、「きょう中国の顧客を動かすことは、あす世界を動かすことにつながるだろう」と述べた。AFP通信が伝えた。EVへと急激に再編されている中国の自動車市場が、世界の自動車市場の変化をリードするという発言だ。27日まで開かれる上海国際モーターショーには、現代自動車・起亜自動車、BMW、トヨタ、日産、比亜迪(BYD)など世界中から1000社が参加し、最新のEVモデルを披露した。ドイツのメルセデス・ベンツは高価車で有名なマイバッハのEVモデルを披露した。EVに対して比較的消極的だった日本のトヨタは、新しいEVモデル2種を披露したと日本経済新聞が伝えた。ドイツのフォルクスワーゲンは、中国南部の安徽省河北市に建てるEV研究開発センターに10億ユーロ(約1480億円)を投資する計画を発表した。フォルクスワーゲンは、上海国際モーターショーに部分EVモデルまで含めEV20種を披露した。同社のオリバー・ブルーメ会長は中国を訪れ、「自宅に帰ってきたようだ」とも語った。

 世界の自動車メーカー各社が中国のEV市場に集中する理由は、世界最大の自動車市場である中国でEVへの転換が急速に進んでいるからだ。中国自動車工業協会は、今年の中国の新車販売台数は昨年より3%増の2760万台と予想していたが、そのうちEVを含むエコカーが30%に迫る900万台も売れると見込んだ。中国は2009年から補助金支給などを通じてEVの販売を促進してきた。今年から補助金の支給は中止となったが、変化の流れは確固たるもので、2035年には新車販売の80%をエコカーが占めると予想する中国専門家もいる。

 中国メーカー各社は、巨大な内需市場をベースにEV部門で急成長している。昨年の中国EV市場で、出荷台数基準でシェア上位5社のうち4社が中国のメーカーだった。1位は比亜迪(BYD)で出荷台数が91万1千台だった。唯一の外国メーカーは2位に上がったテスラ(71万台)だったが、テスラも今年1月から中国でセダンの「モデル3」とスポーツ実用車(SUV)の「モデルY」の価格を昨年より最大14%下げて販売している。米国のニューヨーク・タイムズは、競争激化により最近中国の自動車市場で割引競争が繰り広げられていると伝えた。中国メーカーが内燃機関自動車時代とは異なり、EVで特に強気を見せている理由は、主要部品であるバッテリー産業を掌握しているためだという評価が出ている。日本経済新聞は、中国のバッテリー産業の規模は世界市場の70%を占め、サプライチェーンも中国現地にあり、中国のEVメーカーがコストを削減しやすいと指摘した。

チョ・ギウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/globaleconomy/1088607.html韓国語原文入力:2023-04-20 02:31
訳J.S

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