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日本、28日からホワイト国から韓国除外措置を施行…追加の報復措置の発表は未知数

登録:2019-08-28 06:03 修正:2019-08-28 07:37
世耕経産相、「粛々と運用」再確認 
安倍首相「GSOMIAの破棄など信頼を損う対応が続いている」 
 
「即刻報復措置には慎重」との見通しが多いが 
産経新聞「制裁を検討すべき」主張するなど変動要因になり得る
日本の安倍晋三首相が26日、フランスのビアリッツで開かれた先進7カ国(G7)首脳会議の閉幕に合わせて行った記者会見で発言している=ビアリッツ//ハンギョレ新聞社

 今月2日、日本政府が閣議で韓国を戦略物資の輸出における「ホワイト国」(グループA:輸出管理上の優待国)から除外することで決定してから、ホワイト国からの日本の排除や韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了措置など、韓国政府の対抗策にもかかわらず、日本政府が予定通り28日からホワイト国の改正案を施行するという方針を再確認した。ただし、日本政府がホワイト国からの除外以外に追加の輸出規制措置を発表するかどうかは、まだ不透明だ。

 世耕弘成経済産業相は27日の定例記者会見で、ホワイト国から韓国を除外する政策を「粛々と運用していく」と述べた。韓国政府の対応にかかわらず、日程どおり強行するという意味だ。菅義偉官房長官も同日の定例記者会見で、李洛淵(イ・ナギョン)首相が前日、日本が対韓国輸出規制措置を撤回すれば、GSOMIAの終了決定の見直しもあり得ると示唆したことについて、「両者(輸出規制とGSOMIA)はまったく次元が異なる問題だ」とし、否定的な反応を示した。

 日本は、ホワイト国からの韓国排除方針と共に、歴史問題と関連し、韓国を刺激する発言を止めなかった。河野太郎外相は同日の定例記者会見で、「韓国政府と外交部が『日本は歴史問題への理解が足りない』と指摘していることにどう答えるか」という外信記者の質問に対し、「日韓間で最も重大な問題は、1965年(韓日請求権)の協定に関することだ。もし韓国が歴史を書き換えたいと考えているならば、そんなことはできないと知る必要がある」と答えた。河野外相は「強制動員の被害問題は韓日請求権協定ですべて解決済み」という主張を、このように高圧的かつ直接的な表現を使って行ったものとみられる。

 韓国がホワイト国から除外された以降は、日本の輸出企業が韓国に商品を輸出する際、原則的に軍事転用の恐れがある場合には、個別許可を受けなければならない。ただし、日本の輸出企業が自ら管理をうまくやっていると日本政府が認めた場合は、「特別一般包括許可」という制度を通じて包括許可(有効期間3年)を受けられる。しかしながら28日以降は、日本政府が制度の運用を通じて輸出規制ができる道が開かれるため、韓国にとっては不確実性と潜在的危険性が高まる。

 日本が28日、フッ化水素など3品目のほかに個別許可が必要な品目を拡大するなど、追加の輸出規制措置を出すことには慎重であるだろうというのが、大方の予想だ。韓日関係の悪化の責任が韓国にあるという主張を強化している状況で、28日に追加の報復措置を発表するのは、日本にとっても負担になり得る。

 早稲田大学のイ・ジョンウォン教授はハンギョレとの電話インタビューで、「日本政府は表向きには輸出規制は歴史問題と無関係だと主張している。そのような論理からすると、安全保障関連措置(GSOMIAの終了)を経済報復に再び持ち込むのは、論理的に問題が生じかねない」と述べた。イ・ヨンチェ恵泉女学園大学教授も「輸出と観光など、輸出規制が日本経済にも負担になる部分がある」とし、「ホワイト国からの除外を実行するものの、(個別許可を受けなければならない)品目の拡大は容易ではないだろう」と述べた。ただし、安倍政府に影響力が大きな保守的な論調の産経新聞が27日付に「竹島の軍事演習 対韓制裁を検討すべきだ」という題名の社説を掲載するなど、日本国内では依然として追加報復措置を実行すべきという意見もある。

 韓国の専門家らは、28日には日本の追加報復措置が発表されないだろうが、11月末のGSOMIA終了時点などとあいまって、今年中に追加措置を出す可能性はあると見ている。ヤン・ギホ聖公会大学教授は「最終的にGSOMIAを再開しなければ、日本側が年内に追加の報復に乗り出す可能性が高い」とし、韓国に流入している約560億ドルと推定される日本の資金を回収する案などを考慮しかねないと見通した。ただし、ヤン教授は、韓国の外貨保有高が4千億ドル程度であるため、大きな打撃にはならないだろうと付け加えた。

東京/チョ・ギウォン特派員、パク・ミンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/907357.html韓国語原文入力:2019-08-27 20:34
訳H.J

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