マイク・ポンペオ米国務長官が北朝鮮に「言葉ではなく行動」を強調し、非核化を促した。北朝鮮が要求する「段階的アプローチ」とは異なり、米国は完全な非核化と制裁解除を一括妥結する方針を決め、連日北朝鮮に対する圧迫を続けている。
ポンペオ長官は12日(現地時間)、テキサス州ヒューストンを訪問し、地元放送局5カ所と行ったインタビューで、北朝鮮の非核化について「言うのは簡単だ。我々が見たいのは行動だ」と述べた。ポンペオ長官が北朝鮮問題について公開的に発言したのは、「今後、数週間内に平壌にチームを派遣することを望んでいる」として、対話する意向を示した今月4日以来8日ぶりだ。その間、超強硬派であるジョン・ボルトン国家安保補佐官が主にマイクを握り、北朝鮮のすべての核兵器と生物化学兵器を含む大量破壊兵器(WMD)の廃棄と制裁解除を交換する“ビッグ・ディール”を主張した。交渉派のスティーブン・ビーガン国務省北朝鮮政策特別代表も11日、「漸進的非核化はない。トータルソリューション(完全な解決策)が必要だ」と述べ、強硬基調に加わった。
ポンペオ長官は同日のインタビューで、「金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長は核兵器を放棄すると約束した」とし、「私は彼と4~5回会ったが、彼は直接、6回も(非核化すると)約束した」と述べた。(彼の言う4~5回の対面は)訪朝に伴う3回の面会と2回の朝米首脳会談における陪席を指すものと見られる。彼は「(先月27~28日、ベトナムのハノイでの首脳会談の際)金委員長は、我々が求めているほど用意していなかった」と述べた。
ポンペオ長官は、北朝鮮に精製油の輸入量を制限した結果、北朝鮮が制約を受けているとし、北朝鮮の非核化を実行するまで制裁を維持する考えを示唆した。彼はただし、「対話は続く」、「これは長い道のりだ。この20年間、ずっとこのような状態だった」と述べ、交渉の扉は開けておいた。
一方、北朝鮮メディアは「完全な非核化」への意志を繰り返し表明し、米国に「段階的解決」を求めた。北朝鮮の対外宣伝メディアである「メアリ」は13日(韓国時間)、「定見がなければ朝米関係の新しい歴史は刻めない」と題する文で、「共和国は(第2回朝米首脳会談で)両国間の信頼構築と段階的解決の原則に基づき、最も現実的で大胆な非核化措置を提案した」と主張した。北朝鮮は先月の首脳会談で、寧辺(ヨンビョン)の核施設を廃棄する意思を明らかにし、米国に鉄鋼・原材料・石炭輸出と精製油などに関する国連制裁の解除を要求した。
同紙は「朝鮮半島に恒久的で堅固な平和体制を構築し、完全な非核化に向けて進むことは、わが共和国の確固たる立場」だと主張した。