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日本、韓国の動画公開に「何の新味もない」外交レベルの早期収拾の声も

登録:2019-01-07 05:25 修正:2019-01-07 08:40
防衛省「日本側の立場と異なる主張」 
自衛隊幹部「BGMであおっているだけ」  
「政治・外交レベルで早期収拾」求める声も
国防部が今月4日に公開した動画の一部。 国防部は同日、救助作戦中だった韓国広開土大王艦に対する日本哨戒機の接近飛行を「威嚇的な抵抗飛行」として、謝罪を求める内容の動画を公開した=国防部ユーチューブよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 韓国国防部が日本の哨戒機が広開土大王艦に対する接近飛行を試みる動画を公開し、謝罪を求めたのに対し、防衛省が「日本の立場とは異なる主張が見られる」と主張した。しかし、問題の拡大を望まないためか、具体的な反ばくではなく、今後この問題は「両国の防衛当局で協議していく」と明らかにした。

 日本の防衛省は、国防部の動画が公開された4日夜、「韓国海軍広開土大王艦級駆逐艦から海上自衛隊所属のP-1(厚木)への火器管制レーダーの照射は、不測の事態を招きかねない危険な行為であり、この事案が発生したのは極めて遺憾」だとしたうえで、「本件について、韓国国防部が動画などを公開しているが、その内容には日本側の立場とは異なる主張が見られる」と明らかにした。しかし、両国間の主張の違いが具体的に何かについては触れず、「防衛省としては、今後とも日韓防衛当局間で必要な協議を行っていく考えだ」と付け加えた。韓国の主張には同意しないが、問題を拡大する代わりに、両国の軍当局間の実務協議を通じて事態を収拾していく考えを示した措置と言える。

https://www.youtube.com/watch?v=CGWO4Kdk5j0

 しかし、日本のマスコミは、韓国国防部が公開した映像が日本の哨戒機の動画を引用して編集したものにすぎず、韓国が日本の哨戒機に射撃統制用のレーダーを映さなかったという証拠にはならないと報じている。

 時事通信は5日付で、匿名の自衛隊幹部の話として、国防部が公開した映像に「何の新味もない。映像のどの部分を根拠にP-1が韓国側の救助活動を妨害したと主張しているのかも不明だ」と報道した。同通信は4日にも匿名の海上自衛隊幹部の話として、「BGMであおっているだけで、中身がない」と話したと報じた。

 海上自衛隊艦隊司令官出身の香田洋二氏は5日、産経新聞とのインタビューで「韓国側は(この映像を通じて)火器管制レーダーの照射などを一切否定しているが、それを証明する客観的な証拠は何も示していない」と指摘した。織田邦男元空将も同紙とのインタビューで「韓国がこれ以上の強弁を重ねるのなら、照射されたFC(火器管制)レーダーの周波数の公開も検討すべきだ」と主張した。

 しかし、日本政府はすでに問題の拡大ではなく、収拾の方に方向を変えたものと見られる。安倍首相は6日、NHK「日曜討論」に出演し、この問題に対する質問に対し、「防衛省がすでに公表した通りだ」と述べただけだった。時事通信は5日付で、日本政府内部で「(哨戒機が)収集した電波情報を開始しても、韓国側が誠実に対応しない可能性がある」とし、「政治・外交レベルでの早期収拾を求める声も出ている」と報じた。

東京/チョ・ギウォン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/877171.html韓国語原文入力:2019-01-06 15:24
訳H.J

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