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米国務長官「38度線を越えても再び降りて来ると中国に約束」

登録:2017-12-13 22:50 修正:2017-12-14 06:54
朝中が敏感に思う「北朝鮮急変事態」議論を異例公開 
「北朝鮮急変事態時、核兵器の確保方案を中国と議論した」
レックス・ティラーソン米国務長官が12日、ワシントンで「アトランティック・カウンシル」と韓国国際交流財団が共催した「環太平洋時代の韓米パートナーシップ再構想」討論会に出席し発言している=ワシントン/AFP聯合ニュース

 レックス・ティラーソン米国務長官が、北朝鮮に非常に積極的な対話の呼びかけをした一方で、他方では北朝鮮と中国が最も敏感に思ういわゆる「北朝鮮急変事態」を公開的に言及した。

 ティラーソン長官は12日(現地時間)、ワシントンで米国のシンクタンクであるアトランティック・カウンシルと韓国国際交流財団が共催した「環太平洋時代の韓米パートナーシップ再構想」討論会に出席し「(北朝鮮で)“何かが発生する事態”について中国側と対話した」として「(“何か”とは)北朝鮮内部で発生しうる事態」と明らかにした。

 ティラーソン長官は「私たちは政権の交替や崩壊を追求しない」として、既存の立場を再確認したが、北朝鮮の体制が政変や内部騒乱事態で自ら崩壊する可能性は排除していないことを表した。彼は、中国とこの問題について昨年6月の外交・戦略対話や他の高位級対話を通じて議論したと明らかにした。

 特に「ある種の不安定な状況が誘発されるならば、米国にとって最も重要なことは、北朝鮮の核兵器を確保し、望ましくない人の手中に入らないようにすること」とし「私たちは、それをどのようにするかについても議論した」と話した。彼は「何らかの事態が発生し、私たちが38度線の北側へ入ることがあっても、再び38度線の南側に戻ることを中国に約束した」と話した。米軍の北朝鮮進駐を大きな安保脅威と見て、北朝鮮を“戦略的緩衝地帯”と見なす中国を安心させる意図と見られる。

 また、ティラーソン長官は、北朝鮮の崩壊により大量の難民が中国との国境線を越えることに対して「中国が措置を準備している」とし、大量難民事態にともなう脅威は「中国が管理できない状況ではない」と主張した。

 米中は、北朝鮮急変事態と関連して2000年代後半から専門家たちの間で定期的に協議してきたが、米国の粘り強い要求にも中国の反対で政府間議論は進展を見られなかった。そのために、ティラーソン長官が一方的に米国側の意見を伝達したのか、あるいは中国と実質的協議をしたのかは不確実だ。北朝鮮と中国に対する圧迫の性格もあるように見える。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/823344.html韓国語原文入力:2017-12-13 20:25
訳J.S

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