登録 : 2017.05.01 04:07 修正 : 2017.05.01 06:41

新幹線も週末朝10分間運転見合わせ 
政府が恐怖ムード作っているとの批判高まる 
朝鮮半島の緊張に乗じて自衛隊の活動を拡大

北朝鮮のミサイル発射を理由に東京の地下鉄の運行が停止された時の状況をヤフーニュースに掲載した日本のジャーナリスト神田敏晶氏の記事=ヤフーニュースのキャプチャー//ハンギョレ新聞社
 「北朝鮮が弾道ミサイルを発射したという報道があります。お客様の安全をため、東京メトロは、全線で運転を見合わせております」

 北朝鮮が弾道ミサイルの発射に失敗した29日朝6時7分から10分ほど、東京の地下鉄では北朝鮮ミサイル発射のために運行を一時見合わせるという案内放送が流れ続けた。同日、日比谷線霞ケ関駅で案内放送を聞いたIT関連のジャーナリスト、神田敏晶氏はフェイスブックなどを通じて知人たちと連絡を取り合った。駅員らは忙しく動いていたが、案内放送にはミサイル発射のニュースだけが流れていたからだ。神田氏は知人との連絡を通じて日本には被害がないという事実を知った。神田氏は東京新聞など日本のメディアに「ついにミサイルが(日本まで)来てしまったのだろうか」と思ったとし、「とにかく情報がほしかった。車内は落ち着いていたが、もし混雑した時間帯だったらどうなっていたか」と話した。同日、日本は1週間ほど連休が続く「ゴールデンウィーク」初日の土曜日だったため、車内はあまり混雑していなかった。東京メトロは同日、一時運転見合わせの影響を受けた乗客は約1万300人に達すると明らかにした。

 東京の地下鉄だけでなく、一部の新幹線も同日、北朝鮮ミサイル発射を理由に10分間運行を見合わせた。日本の西部を走る新幹線を運営するJR西日本は同日、朝6時8分から10分間、北陸新幹線の運行を一時見合わせた。運行見合わせの時間が10分間だった理由は、北朝鮮から日本にミサイルが発射された場合、ミサイルが日本に落ちたり、通過するまでかかる時間が最大10分だからだ。

 東京の地下鉄と新幹線の一時運行見合わせをめぐっては、日本国内でも「過剰反応」との声が上がっている。実際、東京メトロとJR西日本を除いた日本全域のほとんどの地下鉄と鉄道は正常に運行された。日本の多くの地下鉄と鉄道は、北朝鮮ミサイル発射の際、政府の危機管理システムである「全国瞬時警報システム(J-アラート)」などの通知がある場合は、運行を一時見合わせる指針を立てているが、東京メトロとJR西日本はマスコミの報道だけで運行の一時見合わせを決めた。東京新聞は「東京で地下鉄を止めるなんて、過剰に反応にしすぎだ。北朝鮮がやっていることはちろん問題だが、日本政府や行政が過剰な恐怖心を煽っているのも問題だ」と話した在日同胞3世のパク・ウォンホ氏の話を紹介した。

 日本では今月の初めから連日、北朝鮮ミサイル発射と核実験関連ニュースが相次いでいる。日本政府が先頭に立って朝鮮半島の戦争のような有事を想定した対策を発表し、すぐにでも戦争が起きるような雰囲気を作り上げており、日本のマスコミもこれを積極的に報道している。

日本政府が内閣官房のホームページなどに掲載した北朝鮮のミサイルが日本に落ちた場合の避難方法。屋外にいる場合には、ビルの中に避難するなどの内容が書かれている=内閣官房ホームページのキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 今月初め、在韓日本大使館は韓国滞在中の日本人約6万人に韓国情勢に注意するよう呼びかける内容のショートメールを送った。中旬には、外務省のホームページにも同じ内容を掲載し、日本の学校が韓国旅行を取り消したこともあった。日本政府は、朝鮮半島で戦争が起きた際には、韓国に滞在中の日本人らをまず陸路で南部に避難させた後、船便で日本南部に避難させる計画を作成した。安倍晋三首相は根拠も示さず、北朝鮮がミサイルにサリンガスを搭載する可能性があると発言をしており、日本のマスコミは戦争が起きた場合、韓国の死亡者数を推定する記事を掲載している。

 日本政府は今月中旬、北朝鮮が日本にミサイルを発射した場合に備えるためとして、北朝鮮ミサイルが日本に落ちた場合の具体的避難方法を内閣官房のホームページなどに掲載した。それによると、屋外にいる場合はなるべく頑丈な建物や地下道に避難すること▽近くに建物がない場合は伏せること▽室内にある場合は窓から離れ、窓のない部屋に移動することを呼びかけている。日本人の間でもミサイルが落ちてくるのに、建物の中に避難する程度で安全だろうかという疑問の声も上がっているが、このような情報が流れ続ければ、日本人たちの不安感も高まらざるを得ない。

 日本政府は、朝鮮半島の緊張状況を利用し、自衛隊の活動範囲も拡大している。朝日新聞は30日付で、稲田朋美防衛相が海上自衛隊に史上初めて平時に米軍艦船兵器の保護を命令したと報じた。日本では2015年の安保法制の制定・改正以前は平時の状態で自衛隊が武力を利用した米軍艦船保護は不可能だった。2015年の安保法制の制定・改正によって、緊張が高まっているものの、武力攻撃を受けた状態ではない「グレーゾーン」状態でも、米軍などを兵器を使用して保護できるようになった。しかし、実際に自衛隊にこのような任務が与えられたのは今回が初めてだ。朝日新聞は、海上自衛隊所属の空母級の護衛艦のいずもが来月1日、横須賀港を出発して関東地方房総半島の沖合いにある米海軍補給艦と合流し、四国の沖合まで太平洋側海上でこの補給艦を保護すると報じた。保護対象となる米国の補給艦は、北朝鮮の弾道ミサイル発射に対して警戒している米太平洋艦隊の艦船に物資を補給する計画だ。同米軍補給艦は29日、東海に入ってきた原子力空母カールビンソンにも物資を補給する可能性があると同紙は伝えた。

東京/チョ・ギウォン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2017-04-30 20:36
http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/792860.html 訳H.J(2546字)

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