すっきり整った小さな町の雰囲気がある。2011年3月11日、震度9の地震と津波が襲った福島第1原発から半径5キロ以内にある3つの町(浪江町、双葉町、大熊町)の一つである双葉町の入り口だ。 大地震後、放射線を避けて住民たちが村を離れてしまった。 一時、原発によって暮らした村が原発のために廃虚になってしまったこの場面は、人間の貪欲が見せた悲しい自画像だ。寂しさが漂う幽霊都市の入口に懸けられた「原子力明るい未来のエネルギー」という白い横断幕と左側の電信柱につけられた「地域と共にする」というエネルギー会社東北電力のスローガンが苦々しさを呼び覚ます。 この写真は11月15日まで韓国国立現代美術館で展示中の写真家パク・チニョン氏の「私たちが見た都市」展に展示された写真の一枚だ。