登録 : 2015.07.21 10:49 修正 : 2015.07.22 06:55

 産業通商資源部が第7次電力需給基本計画を樹立した。2029年を目標に原子力発電所13基を追加で建設させる。慶尚北道の月城(ウォルソン)に1基、蔚珍(ウルチン)に4基、霊徳(ヨンドク)に2基、そして蔚山(ウルサン)広域市、蔚州(ウルチュ)郡に4基が確定した。残りの2基は2018年に三陟(サムチョク)と霊徳(ヨンドク)のなかから決めることにした。2年後に追加の原発が霊徳に決まれば、慶北で稼動する原発は実に20基になる。類例がない世界最大の原発密集地となる。

 原発が密集すれば大事故の可能性が高まり、環境問題、健康問題、送電塔問題など途方もない社会的費用が発生する。慶北に原発が集中するのは、自治体長が積極的に取り組んでいるためだ。キム・クァニョン慶北道知事は東海岸原子力クラスター事業に拍車をかけている。研究開発、人材養成を含む原子力複合団地建設を目標に、原子力解体技術総合研究センター、第2原子力研究院誘致活動をしている。

 今年2月、原子力安全委員会は午前1時に月城1号機の寿命延長を表決した。当日、チェ・ヤンシク慶州(キョンジュ)市長は記者会見で寿命延長案を受け入れた。月城1号機は福島原発事故後に強化された最新安全技術を反映せず、住民の意見を聞く手続きも経ず問題が多かった。その後、韓国水力原子力は慶州市と月城1号機継続運転の代価として、協力基金1310億ウォン(約140億円)に合意した。結局支援金のためだ。

 霊徳は30年ぶりに指定された新規原子力発電所の場所だ。問題は盈徳郡民がこの重要な決定に参加できなかったという点にある。霊徳原子力発電所反対汎国民連帯は前郡守と郡議会が一方的に下した決定に反発し、住民投票を推進している。これに対しイ・ヒジン盈徳郡主は13日に記者会見を開き、原発誘致の申請はひたすら地域発展のためであり、「具体的な支援策を提示した後に住民の意見を聞き原発を推進しなければならない」と明らかにした。そして誘致地域支援のための特別法制定に基づき、霊徳に原子力専門病院、安全技術院、統制技術院の設立、オーシャンパーク、エネルギーパーク、総合物流流通団地の造成、総合病院設置などを要求した。原発の場所を利用して政府と交渉しているのだ。

原発内における使用済み核燃料の一時貯蔵施設の飽和実態と永久処分施設の建設計画 資料:韓国水力原子力(2015年1月基準)ハンギョレ新聞社

 産業部は原発の場所を確保するため「発電所周辺地域支援に関する法」により支援金と地域開発を約束してきた。地方自治体に原発という危険施設を受け入れさせ、ニンジン政策によりお金を支援してきた。一種の危険手当である。その結果、自治体長は地域発展を名分にして原発誘致を申請してきた。それにしても原発誘致に積極的なのは慶北地域だけだ。与党支持が圧倒的な地域として、李明博(イ・ミョンバク)前大統領と朴槿恵(パク・クネ)大統領の原子力発電拡大政策に積極的に参加してきたうえ、地域政治も支援金と国家施設誘致が地域発展になるという古い考えにとらわれているためだ。

イ・ユジン緑色党共同運営委員長//ハンギョレ新聞社

 原発を呼び込めば建設景気は浮上するだろうが、地域産業である農水産業は衰退する。今原発がある地域に行くと、どこも発電所が地域発展の役に立っていないことが確認できる。むしろ発電所と支援金に依存することになる。蔚珍だけでも原発が6基もあるが、さらに4基建設することに賛成した。

 慶北に原発18~20基が集まることになった背景には、産業部がお金で場所を確保するやり方と、原発でも誘致して地域を発展させたい自治体長の利害関係が合致した結果だ。政府は特定地域に危険を押し付ける原子力発電政策を止めなければならない。最近産業部は、ピーク管理をすべき夏に産業用電気料金を引き下げ、累進料金を緩和した。電力設備の過剰で電気が余っている。電力需要の管理さえ上手に行えば、霊徳に新規原発は必要ない。産業部は原発商売を止めるべきだ。住民は原発のない安全な国で暮らしたい。

イ・ユジン緑色党共同運営委員長(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-07-20 18:25

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/700982.html訳Y.B

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