登録 : 2015.09.10 01:35 修正 : 2015.09.10 07:32

来年から施行されるマイナンバー制度
2017年消費税率10%引き上げに先立ち
生活必需品軽減税率導入と絡めて推進
麻生財務相「カード提示しなければ減税なし」
個人情報流出・国家統制強化の憂慮
買い物するたびにマイナンバーを提示?

「マイナンバー制度」を知らせる内閣府の広報ポスター//ハンギョレ新聞社
 日本で来年1月から本格的に導入される「マイナンバー制度」(個人番号)を憂慮する声が高まっている。マイナンバー制度とは、韓国の住民登録番号のように、すべての日本居住者(外国人を含む)に12桁の数字を付与し、税金、社会福祉、災害対策など種々の行政業務を効率化する制度を意味する。 日本政府は今月から郵便を通じて個人番号を通知している。

 行政機関のみならず私企業の営業にも住民登録番号を広く活用している韓国とは違い、日本ではこれまでこのような制度がなく、基本的に氏名と住所を通じて個人を識別している。 そのために種々の行政的非効率性が指摘されてきた。

 最近、マイナンバー制度に対する日本人の関心が高まったのは、日本政府が導入を検討している“軽減税率”を巡る議論の過程でであった。安倍政権は昨年4月に5%だった消費税率を8%に上げ世論の反発を買った。そのため連立与党の公明党は8%だった消費税率を2017年4月に再び10%へ2%上げる時は、生活必需品に対しては増税しない“軽減税率”を導入するという公約を掲げた。

 論議が始まったのは麻生太郎財務相兼副首相が今月4日トルコで開かれた主要20カ国(G20)財務長官および中央銀行総裁会議に参加して、「軽減税率を導入するのは面倒だ」として、政府が代案を提示する意向を明らかにしてからだ。 日本の財務省はその後、住民たちが買い物をする時にマイナンバーカードを提示すれば「酒を除く飲食料品」に対しては増税分の2%の税金を年間1人当り4000円を限度に払い戻すという「日本型軽減税率制度」を提示した。減税を受けるためには買い物のたびにきちんとマイナンバーを差し出せという意味になる。これに反発する声が出てくると、麻生副首相は「カードを持っていたくなければ持っていなくても良い。その代わり減税はない」と述べた。

 今回の論議を契機にこれまで静かだったマイナンバー制度の危険性を指摘する声も高まった。 最大の問題は個人情報流出と国家による監視体制の強化だ。 日本政府は初めはこの番号の利用範囲を税金、社会福祉、災害対策に限定していたが、最近法改定がなされて2018年からは銀行口座や健康診断・予防接種などの医療記録も管理できることにした。 番号の使用範囲が広がれば番号流出にともなう危険性も大きくなる。 また、日本政府が全国民の買い物かごの中を覗き見できるようになるなど、国民に対する国家の統制も強化される。

 立山紘毅山口大学教授(憲法学)は9日、東京新聞とのインタビューで「一枚のカードで個人の情報を一括把握できるようになれば確かに便利にはなる。しかし、ひとたび(番号が)流出すれば市民生活のすべてのことが漏れる」と話した。村井敏邦一橋大学名誉教授も「犯罪捜査という名目で憲法上の市民の権利に該当する個人のプライバシーを(国家が)何でも確保できる枠組みが作られている」と批判した。

 全国民の十指の指紋と住民番号確保等を通して市民に対する徹底した監視体系を持っている韓国式監視社会の危険なドアを日本も開け始めたわけだ。

東京/キル・ユンヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-09-09 20:23
http://www.hani.co.kr/arti/international/japan/708204.html 訳J.S(1566字)

関連記事
  • 오피니언

multimedia

  • most viewed articles
    • hotissue