新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と米中貿易摩擦により国際貿易が萎縮しているなか、韓国の製造業企業の10社中7社が「グローバル・バリューチェーン(GVC)の構造改編」は避けられないと認識していることが明らかになった。しかし、大半は中国との取引を今後も継続したり、より拡大するだろうと答えた。
大韓商工会議所が27日に発表した「グローバル・バリューチェーン(GVC)再編の展望と対応の実態」の調査結果によると、国内の製造業企業の41.7%がGVCの変化をすでに「体感」しており、27.3%は変化を「予想」していることが明らかになった。GVCの再編に最も大きな影響を及ぼす要因としては「COVID-19(72%)」が挙げられた。GVCは、素材調達など生産から流通・配送などの工程を世界各地に分けて分担する国際分業構造を意味する。今回の調査は、国内の製造業企業300社(大企業76社、中小企業224社)を対象に8月31日から9月4日まで行われた。
しかし、これらの企業は、最近現れている「生産の脱中国化」の動きには参加していないことが明らかになった。今回の調査では、中国企業との取引戦略についての質問に韓国の製造業企業の84.3%が「中国との取引を維持または拡大する」と答えた。「縮小する」という回答は6%に留まった。大韓商工会議所のカン・ソック産業政策チーム長は「世界的に中国を中心とするGVCの弱化が見込まれるが、韓国は高い対中国経済依存度などにより、引き続き中国を機会要因だとみるようだ」とし、「当面、取引縮小の可能性は高くないように思われる」と分析した。