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コロナで規模縮小されたドイツ国際家電見本市、中国企業が席巻

登録:2020-09-01 07:48 修正:2020-09-01 09:54
ドイツ国際家電見本市、3日に開幕 
参加見送ったサムスン電子、IFA開幕前日に独自オンラインイベントを実施 
LG電子と現代自動車、IFAに参加するものの、展示場なくオンラインのみ
「ドイツ国際家電見本市(IFA)2020」ホームページ//ハンギョレ新聞社

 毎年ドイツで開かれる世界3大家電・情報技術(IT)の見本市(IFA)が9月3日から始まる。しかし、今年の行事は規模の縮小を余儀なくされるものと見られる。毎年最大規模で展示場を作ってきたサムスン電子など大手企業がコロナ禍の中、参加を見送ったからだ。これらの企業の不在を埋めているのは大勢の中国企業で、技術力を披露する予定だ。

 ドイツ国際家電見本市の主催側は、新型コロナウイルス感染症の世界的な広がりを見せた今年4月、新たなコンセプトの見本市を開催すると発表した。昨年は9月6日から11日までの6日間、1900社の家電・情報技術企業が参加し、25万人の来場者を集めたが、今年はイベント期間を3日に短縮し、1日の来場者も業界関係者やジャーナリストなど1千人に制限する。オフライン展示会の規模も大幅に縮小し、ほとんどの行事はオンラインで行われる。

 今年8月6月、参加の見送りを発表したサムスン電子は独自のブランドパワーを利用し、独自のマーケティングに力を注いでいる。まず博覧会2日前の9月1日、ギャラクシーフォールドの次の商品「ギャラクシーZフォールド2」の広報のため、オンラインアンパック(Unpack)を行う。翌日の2日にも「止まらない日常」というテーマで欧州市場を狙ったオンラインイベントを開催する。このイベントではモバイル製品やテレビなどを含め、洗濯機や乾燥機など様々な家電製品を紹介する。

昨年9月にドイツのベルリンで開催された国際家電見本市(IFA)2019でサムスン電子の展示場を訪れた観覧客がギャラクシーフォールドを体験している=サムスン電子提供//ハンギョレ新聞社

 一方、中国企業各社は大勢参加に乗り出している。8月31日現在、ドイツ国際家電見本市のホームページに掲示された参加企業は計942社、このうち84.5%(796社)が中国企業だ。中国は毎年、参加企業数を地道に増やしてきた。2018年には65社(37%)が、2019年には786社(41%)が参加した。今年、世界企業各社の見本市への参加が半分に減り、中国企業各社の参加比率も自然に高まった。メディア懇談会に参加する中国企業もファーウェイ(Huawei)やTCL、ハイアール(Haier)、リアルミー(Realme)、オナー(HONOR)、トゥヤ(Tuya)の6社で、主催国であるドイツに次いで多い。特に、昨年の博覧会で初めて第5世代(5G)統合チップ(SoC)「Kirin 990」を披露したファーウェイが、今回の見本市で次のバージョン「Kirin 1000」を公開するかどうかに注目が集まっている。

 今回の見本市に参加する韓国の主要企業はLG電子と現代(ヒョンデ)自動車だ。LG電子はメディア懇談会でパク・イルピョン社長(CTO・最高技術責任者)が講演し、「ニューノーマル時代」に顧客が自宅を中心に安全で便利な生活を送る未来ビジョンを示す。ただし、LG電子は「オンタクト」(Ontact)コンセプトに合わせてオフライン展示場なしに韓国国内に住宅を用意し、これを背景に最新家電製品と情報技術をオンラインで披露する予定だ。

 今年初めてドイツ国際家電博見本市に参加する現代自動車も、オフライン展示場は運営しない方針だ。現代自動車は、アルバート・ビアマン研究開発(R&D)本部長とキム・セフン燃料電池事業部長がオンラインで電動化車や自動運転車、燃料電池自働車などに対する未来ビジョンを紹介する予定だ。

ソンチェ・ギョンファ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/960094.html韓国語原文入力:2020-09-01 02:35
訳H.J

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