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韓国の家計負債、12四半期連続で「前年同期より年ベース10兆円以上増加」

登録:2018-08-23 22:22 修正:2018-08-24 08:13
韓銀「第2四半期家計信用(暫定)」 
第2四半期、25兆ウォン増え1493兆ウォン 
前年同期比増加率は6四半期連続で下落・100兆ウォン台の増加は継続 
第2金融圏の増加率は鎮静、銀行の家計融資増加率は逆に上昇 
韓銀「史上最大のアパート入居物量の余波…個別住宅担保融資は減少」
昨年10月24日午後、ソウル世宗路の政府ソウル庁舎ブリーフィングルームで家計負債総合対策を発表しているキム・ヒョンミ国土交通部長官(左から)、キム・ドンヨン経済副首相兼企画財政部長官、チェ・ジョング金融委員長=資料写真//ハンギョレ新聞社

 今年第2四半期の家計負債が約25兆ウォン(2.5兆円)増加した。昨年同期比増加率は7.6%で、2015年第1四半期(7.4%)以来最も低かったが、2015年第3四半期から12四半期連続で年間ベースで100兆ウォン(約10兆円)台の増加傾向を維持した。また、ノンバンク預金取扱機関とその他の金融機関の家計融資増加額は減少傾向だが、普通銀行は今年に入って家計融資の増加傾向がさらに拡大していることが明らかになった。

 韓国銀行が23日出した「2018年第2四半期家計信用(暫定)」によれば、6月末基準で家計信用(家計負債)残額は1493兆2千億ウォン(約149兆円)で、前期(1468兆2千億ウォン)より24兆9千億ウォン、昨年6月末(1387兆9千億ウォン)よりは105兆2千億ウォン(約10兆円)増えた。増加率は前期対比で1.2%、昨年同期対比で7.6%だった。家計負債を種類別に見ると、家計融資が前分期より22兆7千億ウォン増えた1409兆9千億ウォンで94.4%を占めており、販売信用(分割払い)は2兆2千億ウォン増えた83兆2千億ウォンだった。

 韓銀は「前年同期比の家計負債増加率7.6%は、2015年1分期(7.4%)以来の最低で、家計負債急騰期前の10年(2005~14年)平均増加率8.2%よりも低い水準だ。また、2016年第4四半期(11.6%)以来、6四半期連続で増加率が鈍化している」と説明した。

 機関別に見れば、相互貯蓄銀行・信協・セマウル金庫・郵便局預金などノンバンク預金取扱機関の第2四半期家計融資増加額は2兆6千億ウォンで、昨年第2四半期の増加幅(6兆3千億ウォン)の半分にも至らなかった。これらの機関の今年第1四半期の家計融資増加額も7千億ウォンで、昨年第1四半期(7兆4千億ウォン)より大幅に低かった。保険会社・年金基金・与信金融機関(カード会社および割賦会社)・公的金融機関(住宅金融公社および住宅都市基金)・証券会社・貸し付け事業者・奨学財団などその他金融機関の第2四半期家計融資増加額も7兆3千億ウォンで、昨年第2四半期(8兆6千億ウォン)より若干少なかった。

 だが、家計融資の主力窓口といえる預金銀行の第2四半期の家計融資増加額は12兆8千億ウォンで、昨年第2四半期(12兆ウォン)より多かった。今年第1四半期の増加額も8兆2千億ウォンで、昨年第1四半期の増加幅(1兆1千億ウォン)を大きく上回った。種類別には、住宅担保融資が第2四半期に6兆ウォン増加し、昨年第2四半期(6兆3千億ウォン)よりは若干減ったが、信用融資などその他の融資は5兆7千億ウォンから6兆8千億ウォンに増え、全体的に増加傾向を記録した。その結果、前年同期比預金銀行の家計融資増加率は、昨年第1四半期8.6%から第2四半期7.5%、第3四半期6.9%、第4四半期7%へと落ち着く傾向を見せていたが、今年第1四半期と第2四半期には8.1%に再び高まった。

 与信審査ガイドラインの強化など、家計負債管理対策は2016年の銀行圏を皮切りに次第に第2金融圏に拡散したが、第2金融圏の家計負債増加傾向はある程度押えられたものの、銀行圏の家計負債増加率はさらに高まる傾向を見せているわけだ。これと関連して、韓銀のムン・ソサン金融統計チーム長は「四半期当たりのアパート分譲物量が5~10万戸程度だが、2015年第4四半期には約20万戸で最高値を記録した。その入居が現在なされているために、それにともなう集団融資、不動産伝貰(チョンセ・まとめ払いの保証金による賃貸)資金融資の増加などが影響を及ぼした結果と見られる」とし、「だが、住宅取引量が減少傾向にあるだけに、個別住宅担保融資の増加傾向は鈍化していると判断している」と説明した。最近KB国民・新韓・KEBハナ・ウリの4大都市銀行の取り扱い残高が4兆ウォンに達すると報道されたオートローン(自動車融資)が大きく増えたことも影響を及ぼしたと見られる。

 ピョン・ソンシク金融安定総括チーム長は「前年同期比の家計負債増加率は今後も鈍化する傾向を続けると見る。ただし、家計負債増加率が家計所得増加率を上回っているだけに、市場の流れを鋭意注視している」と付け加えた。

イ・スンヒョク記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/finance/858883.html韓国語原文入力:2018-08-23 19:27
訳J.S

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