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韓国4大都市銀行、2018年上半期の純利子利益が1兆円超え…“史上最高実績”

登録:2018-07-24 23:19 修正:2018-07-28 07:20
[4大金融グループ上半期実績公示] 
 
KB・新韓・ハナ・ウリ銀行 
純利子利益10兆7583億ウォン…11.3%増 
今年は20兆ウォン時代開く見込み 
貸出金利過多算定など信頼下落 
家計負債構造調整リスク管理など 
課題多く、事業構造の再編に注目
グラフィック_チャン・ウニョン//ハンギョレ新聞社

 4大都市銀行が今年上半期に預貸マージン(預金と貸金の金利差)で稼いだ純利子利益が、昨年同期にくらべ11.3%増加し、10兆ウォン(約1兆円)を優に超えた。昨年は年間純利子利益が20兆ウォン直前で止まったが、今年は20兆ウォン時代を開くものと見られる。ただし、本格的な金利上昇期をむかえ、家計融資の延滞残額が上昇に反転するなど、家計負債の構造調整リスク管理が課題として残っている。金融当局も家計負債残高の増加を警戒している状況だ。しばらく“史上最高実績”が続いたが、家計融資の金利過多算定と生産的融資のような資金仲介機能の不振などで銀行圏に対する視線が厳しい状況で、どのように事業構造を再編していくかが注目される。

韓国主要都市銀行の純利子利益現況//ハンギョレ新聞社

 24日、4大金融グループの今年上半期実績公示資料によれば、KB金融が前年対比2.9%増えた1兆9150億ウォンの当期純益を上げ、“リーディングバンク”の座を固めている。新韓金融は、昨年上半期より4.9%減った1兆7956億ウォンの純益を上げた。だが、昨年上半期の当期純益に新韓カード貸倒引当金の繰り入れ額2800億ウォンという一回性要因が反映された点を除いて見れば、純益は11.3%程度増加した数値だと新韓金融側は説明した。ウリ銀行グループは、今年上半期連結基準で18.9%増えた1兆3059億ウォンの史上最高純益を上げ、ハナ金融を上回った点が目につく。ハナ金融も、昨年より7%増えた1兆3038億ウォンの純益をおさめた。ハナ金融も外換銀行の統合要因が特殊要因として反映された2012年を除けば、2005年の金融持株設立以後、上半期基準で史上最高純益をおさめた。ただし3・4位が入れ変わった点については、一回性要因の貸倒引当金イシューが大きく作用した。ウリ銀行グループは、錦湖タイヤとSTXエンジンが構造調整や売却を経て正常化し、その間に積んだ貸倒引当金3千億ウォン程度が一度に戻ってきて純益規模を増やした。また、上半期の証券市場が活況を示した点も、金融グループの証券会社手数料など非利子利益を増やし、実績を助けた。

 4大都市銀行を抱える金融グループが、このように好調を続ける背景には、何よりも主要な利益である銀行の純利子利益が二桁成長したおかげだ。4大都市銀行の純利子利益は、今年上半期に10兆7583億ウォンで史上最高を記録した。4大都市銀行は、昨年上半期には9兆6633億ウォン、下半期には10兆2604億ウォンで、年間19兆9237億ウォンの純利子利益をおさめた。2016年の年間純利子利益(18兆2261億ウォン)に比べれば昨年も9.3%増加したが、今年は上半期基準で11.3%の増加率になり、年間20兆ウォンの達成は可能と見える。

 4大都市銀行の韓国ウォン預貸金利差は着実に上昇し、好調な銀行実績に最も大きく寄与している。昨年第1四半期の4大都市銀行の預貸金利差の単純平均は1.78%だったが、今年第1四半期には1.88%となり、0.1%程度高まった。4大都市銀行の韓国ウォン融資金規模が830兆ウォン程度であることを考慮すれば、黙って座っていれば年間8千億ウォンを超える利子収益が得られる構造だ。金融委員会の高位関係者は「金融持株の最高経営者が史上最高実績を自慢しているが、今の状況では誰が座ってもそうなるのではないかという話が出るのは、金利の上昇と共に上がる銀行の利子マージンに大きく依存する構造にある」と話した。

 好調を続ける銀行圏の金融グループの今後の状況は、楽観できるとは言い切れない。証券市場が上半期とは違い沈滞に陥る場合、資産管理収益が相対的に減らざるをえず、金利上昇期に家計融資部門の新規延滞も増加し、貸倒引当金費用が増える可能性があるためだ。4大都市銀行の家計融資延滞残額と延滞率は今年の第1四半期にすべて上昇に反転している。

チョン・セラ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/finance/854695.html韓国語原文入力:2018-07-24 18:41
訳J.S

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