韓中日の経済首脳たちが「あらゆる保護貿易主義を排撃する」という共同宣言文を発表した。この字句は3月のG20首脳会談共同宣言文で、米国の反対により削除された経緯がある。
韓国のユ・イルホ副首相兼企画財政部長官は5日、日本の横浜で「第17回韓中日財務長官・中央銀行総裁会議」を主宰し、共同宣言文を発表した。この会議は韓中日の財務当局・中央銀行間の最高位協議体として、毎年「東南アジア国家連合(ASEAN)+3財務長官・中央銀行総裁会議」を契機に開催される。企画財政部は「以前の会議とは異なり、今回は領域内金融協力イシューに限定せずに多様な分野で3国間の政策共同歩調と経済協力案を議論した」と明らかにした。
共同宣言文には「私たちは貿易が生産性を向上させ働き口を創り出すなど、経済成長の最も重要なエンジンである点に同意する」として「あらゆる保護貿易主義を排撃するだろう」と明らかにした。また、3国は「持続可能でバランスが取れた成長のための財政および通貨政策、先制的構造改革など政策手段の重要性を再確認し、グローバル経済の不確実性と地政学的リスクなど金融市場の不安に対応して高水準の共助および協力を持続する」と強調した。
米国のトランプ政権が「アメリカ優先主義」を前面に掲げ保護貿易を強化しようとする中で、3国がこれに積極的に対応するという共通の立場を明らかにしたものであり注目される。3月にドイツのバーデンバーデンで開かれたG20財務長官・中央銀行総裁会議で、米国の反対で削除された「保護貿易主義を排撃する」という字句が、今回の共同宣言文にそのまま盛り込まれた。韓国企画財政部は「韓中日が自由貿易守護のために保護貿易主義を排撃するという確固たる政策共同歩調メッセージを伝達することにより、自由貿易の精神がG20などに広がる契機になると期待する」と評価した。