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米NTC「米国に損失発生すれば貿易協定自動再協議方案を検討」

登録:2017-03-07 22:44 修正:2017-03-08 06:36
国家貿易委員会(NTC)のナバロ委員長が先月米国議会に提案 
常任委員の大多数「実益なくて数値誇張」反対意見
米国家貿易委員会(NTC)のピーター・ナバロ委員長=資料写真//ハンギョレ新聞社

 米国の国家貿易委員会(NTC)のピーター・ナバロ委員長が、韓国企業を名指しで非難した中で、先月には米国が貿易収支損失を受ける場合、当該貿易協定を自動再協議する方案を議会に提案したことが分かった。

 7日、米国の通商専門紙インサイド・トレード報道によれば、ナバロ委員長は先月16日、米上院財務委員会と下院歳入歳出委員会に出席し、米国が貿易収支で損失をこうむる場合には当該貿易協定を自動的に再協議(automatically renegotiate)する方案と、再協議期間中に相手国家に対し米国製品を購入するよう強制し赤字幅を減らす手段を提案したことが分かった。ナバロ委員長はこの日、上下院常任委でトランプ行政府の4つの政策目標を提示したが、その中に「自動再協議」方案が入っていたということだ。自由で公正な貿易の拡散▽多国間協定より二国間協定推進▽雇用創出が残りの3つの目標だったとこのメディアは伝えた。

 インサイド・トレードは「しかし、これらのうち民主・共和両党の強い反発を招いたのは自動再協議案、およびこれと関連して(赤字を引き起こした)相手国に米国製品を購入するよう強制する方案だった」として「上下院の常任委議員たちは提案を拒否する立場を明らかにした」と伝えた。議員たちは現在の米国貿易赤字が協定を結んでいない国家から主に発生しているため実益がない点、トランプ行政府が把握した貿易赤字は誇張された数値、などの理由で難色を示したという。

 ナバロ委員長は反中国保護貿易主義者で、教授時代にドナルド・トランプ大統領の選挙公約集作成に参加した。正式な法案ではないアイデア水準だが、議会に公式にこうした“大胆な”アイデアを提案した事実は、国家貿易委員会も全方向的な通商圧迫に乗り出したことを示す。これに先立って米貿易代表部(USTR)は1日に公式報告書を通じて、韓米自由貿易協定(FTA)をはじめ自由貿易協定全般の再検討が必要だと明らかにした。

 ナバロ委員長は6日(現地時間)に開かれた全米企業経済協会総会の演説でも「アイルランド、ベトナム、中国、韓国、台湾、スイスなど16カ国がアメリカの貿易赤字で最も大きな比重を占めている」として「貿易赤字を狭めないかぎり、結局外国人がアメリカを所有し、(私たちには)貿易するものが残らなくなるだろう」と主張した。

コ・ナム記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/785486.html 韓国語原文入力:2017-03-07 19:59
訳J.S(1212字)

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