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サムスングループも脱退…崩れる韓国全経連

登録:2017-02-06 23:25 修正:2017-02-07 06:41
サムスンの創業者イ・ビョンチョル主導で創設 
サムスン離脱で最大危機に 
5大グループでは現代自動車・ロッテのみ残留 
公共機関も続々と離脱へ 
後任会長決定難航・刷新策は漂流
大統領府が保守右翼団体の名簿(ホワイトリスト)を作成して、全国経済人連合会(全経連)と財閥企業に支援を要求した疑惑が特検捜査で続々と明らかになった。5日午後、ソウル市汝矣島の全国経済人連合会=キム・ボンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社

 サムスン電子などサムスングループの系列会社が6日、全国経済人連合会(全経連)から脱退した。大統領府の要求で保守・右翼団体に25億ウォン(約2億5千万円)を直接支給した事実がハンギョレ報道で明らかになり、最大株主格のサムスンを筆頭とした“エクソダス”が本格化し、全経連の存立基盤が根元から揺れている。

 サムスン電子、サムスンSDI、サムスンディスプレイはこの日、全経連に脱退願いを提出した。サムスングループ関係者は「他の系列会社もまもなく脱退願いを提出するだろう」と話した。イ・ジェヨン副会長が社内理事を務めるサムスン電子などが脱退願いを出したことにより、サムスン物産、サムスン重工業、サムスン生命など残りの系列会社も近い将来に脱退手続きを踏む予定だ。

 イ副会長が昨年12月「チェ・スンシル国政壟断」聴聞会ですでに脱退を約束していたが、サムスングループが脱退を実際に決行したことは波紋が大きい。全経連はサムスングループの創業者であるイ・ビョンチョル氏が朴正煕政権当時の1961年に主導して創立した団体であることに加え、全経連の全体会費に占めるサムスンの比率は4分の1程度になる。象徴性や物的基盤の側面で大きな打撃を受けることになるわけだ。

 サムスンの離脱が確定したことにより、推移を観望していた他の企業も続々と脱退の行列に加わると見られる。4大グループのうち、LGグループは昨年12月に脱退し、SKグループも会費納付を中断するなど全経連活動に一切参加していないと明らかにした。現代自動車グループは6日の役員人事終了後にまもなく立場を整理するものと見られる。これら4大グループは、2015年基準で全経連の全体年間会費492億ウォン(約49億円)のうち77%程度の378億ウォン(約37億円)を負担していた。

 財界序列5位のロッテグループ関係者は「脱退と関連して議論したことはない」としつつも「主要企業が脱退し組織自体の代表性が弱まれば、再び(脱退を)議論するだろう」と明らかにした。昨年末にすでに脱退の意思を明らかにしたKTの関係者は「脱退願いを出したところはすべて全経連が行政処理をせずに繋いでいるが、大きな意味はなさそうだ」と伝えた。韓国電力公社などの公共機関は昨年から脱退手続きを進めている。

 全経連は後任会長の決定も難しくなっている。財閥企業がミル・Kスポーツ財団に対して774億ウォン(約77億円)を拠出する際に、直接関与したことが明らかになった全経連のホ・チャンス会長とイ・スンチョル副会長が今月開催予定の定期総会で退陣を表明している。全経連は財界内部からは後任会長適任者を探すことが困難と見て、経済副首相など元高位官僚らを対象に意志を打診したが、全員から固辞されたという。全経連が自主的に準備している刷新案も、後任会長が決定されないために漂流している。全経連の関係者は「(前任)執行部が刷新案を決めてしまい、後任者にこれを任せることはできない。後任会長が決定してこそ刷新案も出すことができるだろう」と話した。

イ・ワン、イ・チュンシン、キム・ウンヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/781515.html 韓国語原文入力:2017-02-06 22:00
訳J.S(1615字)

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