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サムスン、大統領府と“父母連合・ママ部隊への支援会議”を開いた

登録:2017-01-31 00:55 修正:2017-01-31 07:45
サムスンの役員が政務秘書官と会議 
サムスン、現代自動車・SK・LGの4社 
保守・右派団体10カ所に  
3年間で6億8千万円の支援を確認
金淇春元大統領秘書室長が調査を受けるため、旧正月連休の最終日の今月30日午後、ソウル江南区大峙洞にあるパク・ヨンス特別検察官チームの事務所に召喚されている=シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 大統領府が、財界序列1~4位企業であるサムスン、現代自動車、SK、LGから金銭を受け取り、父母連合・ママ部隊など保守・極右性向団体の“官製デモ”を集中的に支援してきた事実が明らかになった。大統領府政務首席室が主導した支援会議には毎回サムスン未来戦略室の役員が直接参加して、支援対象の団体と金額などを協議しており、金淇春(キム・ギチュン)元大統領秘書室長(拘束)がこれらの団体への資金支援を督励するなど、深く介入したことが確認された。パク・ヨンス特別検察官チームは、金元室長などに“左派撲滅ブラックリスト”だけでなく、“右派支援ホワイトリスト”を実行した容疑(職権乱用)も適用する案を検討している。

 30日、特検チームと財界側の説明によると、2014年から2016年まで、大統領府政務首席室のシン・ドンチョル、チョン・グヮンジュ元秘書官は、サムスングループの司令塔である未来戦略室のキム・ワンピョ専務とイ・スンチョル全国経済人連合会副会長に周期的に会って、政府寄り・財閥寄りの集会デモを行っているグループに対する資金支援の問題を協議した。大統領府が父母連合・ママ部隊や枯葉剤戦友会、時代精神など10以上の右派団体に対する現金支援を要請する場だったという。

大韓民国父母連合など保守団体の会員たちが2014年9月19日午後、ソウル永登浦警察署前に集まって「代行運転手暴行」事件で物議が起きたセウォル号遺族などを糾弾する集会を行っている/聯合ニュース

 特検チームは口座追跡などを通じて、この3年間にこれら4社から保守・極右性向団体に流れた金額が70億ウォン(約6億8千万円)以上に達することを確認した。財界序列1位のサムスンが最も多くの支援金を拠出したが、サムスンと全経連が全体的な支援金額を決めれば、現代自動車、SK、LGにもそれぞれ金額が配分される形だったという。2014年に20億ウォン台(約2億円)だった支援金は、セウォル号惨事の翌年の2015年には33億~34億ウォン(約3億3千万円)に急増した。しかし、昨年4月、大統領府が全経連を通じて父母連合などを支援したという疑惑が持ち上がると共に、チェ・スンシルゲートまでが相次いで起きたことで、昨年の支援金は10億ウォン(約9800万円)程度に減ったという。

 父母連合・ママ部隊などは、サムスンなど4大企業の支援金が集中していた時期に、反セウォル号や歴史教科書国定化賛成など、“親政府集会”を集中的に開催する一方、企業の支配構造に関連した商法改正案に反対し、労働関連法改正案に賛成するなど“財閥寄り集会”にも力を入れていた。特検チームは政務首席室と全経連関係者らの供述を通じて、4大企業が具体的にどのような団体に自分たちの支援金が渡されるのかを知ったうえで、支援金を出していたと見ている。特に全経連の口座の内訳を分析した結果、父母連合などが借名口座を通じて支援金を受け取った事実も確認したという。

 特検チームは同日、文化・芸術界ブラックリストを作成・実行した疑い(職権乱用など)でキム・ジョンドク元文化体育観光部長官とチョン・グヮンジュ、シン・ドンチョル元秘書官を拘束起訴した。

ソ・ヨンジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-01-31 05:31

https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/780656.html 訳H.J(1393字)

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