本文に移動
全体  > 経済

韓進海運、事実上清算手続きに

登録:2016-12-13 21:38 修正:2016-12-14 07:00
会計法人「清算価値 1772億円」 
存続価値は算定せず 
一時は韓国1位・世界7位の海運会社が消滅
ソウル汝矣島の韓進海運社屋=資料写真//ハンギョレ新聞社

 企業再生手続(法定管理)に入った韓進(ハンジン)海運が、正式に再生手続きを踏めず、ついに清算される公算が高くなった。

 韓進海運の実態調査をしてきた三一(サミル)会計法人は13日、ソウル中央地裁破産6部に最終報告書を提出した。三一会計法人は韓進海運の清算価値を1兆7900余億ウォン(約1772億円)と推算した。存続価値は提示しなかった。

 三一会計法人のハン・トクチョル副代表はハンギョレとの電話インタビューで「清算価値を1兆7900余億ウォンと算定した実態調査報告書を裁判所に提出した」と明らかにした。清算価値は企業に残っているすべての有形資産を市価で計算した金額だ。企業が今後も存続する場合に期待できる存続価値については別に算定しなかった。ハン副代表は「10月の実態調査中間報告では存続価値を9000億ウォンとして提示したが、以後韓進海運の米国路線が中断され、米国ロングビーチターミナルまで売却されたために存続価値は算定すら不可能で、算出する意味もなくなった」と話した。清算価値の方がはるかに大きいという判断は、営業を継続するよりは資産を整理して売った方が債権者に有利だという話だ。

 裁判所はこの最終報告書を基に清算可否を決めるが、外部実態調査を行う会計法人が存続価値さえ提示できない事業条件と判断したことにより、清算手続開始との結論を出す可能性が高まった。最終結論は来年2月初めに出てくる予定だ。ある海運業界関係者は「裁判所が個別企業の財務価値以外に韓国海運産業の将来を考慮して判断することは難しいだろう」とし、清算を既定事実として受けとめた。

 韓進海運は傭船の90%以上をすでに返却・処分しており、相当数の人材が来年1月にサムラマインダス(SM)グループの大韓海運に吸収される。主な資産である米国・アジア路線は大韓海運に売却された。サムラマインダスグループに雇用が継承されなかった職員は解雇通知を受け取った。

 過去39年間「貿易韓国」を象徴する代表企業として、世界の海を駆け巡った韓進海運は、韓国1位、世界7位の海運会社という地位を占めていた。しかし、グローバル海運業界の状況が悪化の一途をたどり、流動性危機に陥り8月31日、産業銀行など債権団の支援不可決定が下されるに至り企業再生手続開始を裁判所に申請した。韓進海運が清算されれば、韓国の大型コンテナ船社は現代商船だけになる。この日、韓進海運の株価は二日連続で急落し、前日より20.78%下落した408ウォンで取引を終えた。

チョ・ケワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/774449.html 韓国語原文入力:2016-12-13 16:05
訳J.S(1227字)

関連記事