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高齢化で不安な韓国の老後…50歳以上の消費が冷え込む

登録:2015-03-11 10:10 修正:2015-03-11 16:02
 10数年で平均消費性向が大幅に減る
 60歳以上世帯主の世帯の下落幅大きい
 すべての年齢層で消費性向萎縮
世帯主の年齢層別平均消費性向。 //ハンギョレ新聞社

 過去10年間ですべての年齢層の消費性向(Average Propensity to Consume) が萎縮するなか、特に50~60代以上の世帯の平均消費性向が大幅に落ち込んでいる。予想寿命は高くなっているのに仕事不足と脆弱な福祉政策などで老後が不安になり、消費を大幅に減らしているものと分析される。

 10日、統計庁資料によると、全国の2人以上世帯の平均消費性向は72.9%で、家計収支調査が全国単位で実施された2003年の77.9%より5.0%ポイント低くなった。平均消費性向は税金などを除きすぐに使える可処分所得のうち、世帯が消費に支出した金額が占める割合で、この指標の下落は家計費用が減っていることを意味する。

 世帯主の年齢別に分けると60歳以上の世帯主の世帯の平均消費性向は、2003年の81.1%から2014年の69.6%に11.5%ポイント落ちた。これは全年齢層で最も大きい下落幅だ。60歳以上世帯の平均消費性向は2003年の全年齢層で最も高かったが、昨年は最も低い水準に落ちた。食料品、酒類、衣類、通信、外食などほとんどの項目で消費が減った。

 50代(50~59歳)世帯主の世帯の平均消費性向は2003年の75.4%から昨年の69.7%に5.7%ポイント落ち、60歳以上に次いで大きな下落幅となった。50代世帯の昨年の可処分所得(396万9000ウォン=約43万円)は全年齢層で最も高かったが、平均消費性向は60歳以上とほとんど変わらなかった。

 それ以外に40代(40~49歳)世帯主の世帯の平均消費性向は2003年の79.8%から2013年の76.5%に3.3%ポイント、39歳以下の世帯は76.2%から73.4%に2.8%ポイントそれぞれ落ちた。世帯主が年上であるほど消費性向がさらに大幅に落ちているのだ。

 これは高齢化が一般的に平均消費性向を増加させるという経済学理論とは異なる様相だ。韓国開発研究院(KDI)が昨年出した報告書「年齢別消費性向の変化とマクロ経済的示唆点」では、「経済学の生涯周期仮設にともなう年齢別消費性向は所得水準が高くない20~30代に高かったが、相対的に高所得を得る40~50代に貯蓄が増えて低くなり、高齢者になって再び高まるU字現象を示す」とした上で、「しかし韓国は40代を頂点として高齢者世帯になるほど消費性向が下落している」と分析した。

 クォン・キュホ韓国開発研究院研究委員は「2000年以後、予想寿命が毎年平均して0.45歳ずつ増えているが、労働市場の引退時期はこれと比例して増加しないでいる」とし、「引退した後に生きる期間が長くなるにつれ、生活維持に対する不安が消費を減らしている」と説明した。クォン研究委員は「消費性向の下落は引退時点が近づくほど明確になっている」と付け加えた。

世宗/キム・ソヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015.03.10 20:33

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/681673.html 訳Y.B

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