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低所得層へ転落する韓国の中流階級

登録:2015-02-12 23:18 修正:2015-02-14 07:41
中流階級を代表する世帯は30代高卒から40代大卒へ
所得階層別世帯数推移 //ハンギョレ新聞社

 2013年現在、韓国の中流階級は合計1140万世帯中の765万世帯(67.1%)を占め、中流階級の代表的な世帯は、3人世帯、40代後半、大卒、共稼ぎであることが分かった。20年以上前の1990年には、中流階級は75%を占め中流階級の代表世帯は、4人世帯、30代後半、高卒、専業主婦だった。

 12日、現代経済研究院が出した報告書「中流階級の生活の質変化」によると、過去の約20年間、国民経済の主要消費層であり安定した経済成長のための中心階層である中流階級の比重が2000年代以前より減っていることが分かった。研究院が統計庁家計動向調査マイクロデータ(2人以上都市世帯基準)を活用して、1990年から2013年までの中流階級の比重(世帯基準)を算定した結果、中流階級は1990年の486万世帯から2013年765万世帯になり、過去23年間の年平均増加率は2%にとどまった。 他の階層に比べて相対的に増加率が振るわず、同じ期間に全世帯は647万世帯から1140万世帯に年平均で2.5%増えた。低所得層が49万世帯から163万世帯に最も多く増加(年平均増加率5.4%)し、高所得層は113万世帯から212万世帯に年平均2.8%増えた。これは中流階級から低所得層に墜落した事例が多いということを示している。

 今回の分析で中流階級とは経済協力開発機構(OECD)基準(世帯構成員数を考慮した等価可処分所得=equivalent disposable income)にともなう中位所得の50~150%に属する階層を指し、2013年基準の中流階級の範囲は4人世帯基準で月可処分所得193~579万ウォン(約21~69万円、中位値は約386万ウォン=約42万円)だ。中流階級の世帯員は1990年の平均4人から2013年の3.4人に減り、世帯主の年齢は38.2歳(1990年)から2013年には48歳へと高齢化した。世帯主の学歴は大卒(在学中を含む)以上の比率が1990年の20.1%から2013年には半分近く(46.5%)まで高まった。共稼ぎ世帯の比率も同じ期間に15.1%から37.9%に大幅に増えた。早期引退が増え、世帯主が無職である中流階級の比率は1990年の2.2%から2013年には8.5%に高まった。

チョ・ケワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/678204.html 韓国語原文入力:2015/02/12 22:31
訳J.S(1064字)

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