財政悪化などで株価最低評価
売上や資産が大きく回復可能性の高い企業も
総帥一家による“株式集め”の疑い
一部財閥の非上場系列会社が株式を“1株1ウォン”で総帥一家や系列会社に譲渡したことが分かった。財閥ドットコムは資産5兆ウォン(約5500億円、1円=9ウォン)を超える財閥の2013年以後の非上場系列会社株式売買を調査した結果、GS、イーランド、サムスン、東部、LSの5グループの9つの系列会社が1株1ウォンで株式を授受していたことが明らかになったと13日明らかにした。
譲渡された会社は借金が資産を超過する悪化した財政状態に陥っていたり、実績不振で最近2~3年間赤字が累積した状態であった。これらの企業は株価が会計上の最低価格である1ウォンで評価された。だが、財閥系列会社である上に年間売上と資産が数百億ウォン台に達するなど回復可能性が大きい企業もあり、オーナー一家に株式を譲り渡す“株式集め”ではないかという疑惑も提起されている。
具体的にGSグループはGSプラテック、コスモアンドカンパニー、コスモ産業、コスモ触媒の4社の株式を系列会社や総帥一家に譲渡した。今年1月、GSの系列会社であるウィナセットは額面5000ウォンのGSプラテック株式105万7188株を105万7188ウォンでGSエナジーに売却した。 GSエナジーはGSグループの持ち株会社格であるGSが100%所有している子会社だ。 また、コスモ化学とコスモ産業は昨年11月、保有していたコスモアンドカンパニーの株式94万2700株(額面5千ウォン)をホ・チャンス会長の従兄弟であるホ・ギョンス コスモグループ会長に94万2700ウォンで売却した。 同じ時期にコスモアンドカンパニーらは保有したコスモ産業の株式27万8400株を27万8000ウォンでホ・ギョンス会長に譲渡し、ホ・ギョンス会長の息子は親族が保有中だったコスモ触媒の株式28万8000株を28万8000ウォンで買い、この会社の筆頭株主になった。
イーランドグループの場合、イーランド建設などが系列会社であるシステム統合業者リードオンの株式76万4000株をイーランドワールドに76万4千ウォンで売却した。 イーランドワールドはパク・ソンス会長(40.59%)と夫人クァク・スクジェ氏(8.05%)等、総帥一家が99%の持分を保有している。 また、イーランドワールドは系列会社フリーモントの株式40万株(58.65%)を個人に40万ウォンで処分した。
サムスン電子は2013年12月、半導体素材製造業者であるSSLMの株式662万株(30.1%)を日本の化学メーカーである住友化学に1株1ウォンで評価して662万ウォンで処分した。 この会社は2013年基準で資産1912億ウォン、負債1825億ウォンであり、資産が借金より多いが、同年642億ウォンの赤字を計上した。
LSグループの系列会社であるLS産電は半導体製造業者であるトリノテクノロジーの株式236万8886株を個人に売却して237万ウォンを受け取った。 東部グループの系列会社も東部ファーム韓農が東部ファームの株式12万7137株を東部ファーム韓農に2013年12月に12万余ウォンで処分した。