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ロッテ後継者リスクは現代グループ内紛と酷似

登録:2015-01-13 08:53 修正:2015-01-13 16:51
2015年「ロッテ」と2000年「現代」の経営権継承リスクの比較。 //ハンギョレ新聞社

創業者の高齢に伴う活動力低下
後継めぐり2世兄弟間で異なる歩み
霧の中に包まれた意志決定過程
現代グループ「王子の乱」と類似
韓進に続く“オーナーリスク”可視化
国家経済への否定的影響が憂慮される

 ロッテグループで創業者シン・ギョクホ総会長の長男シン・ドンジュ前ロッテホールディングス(日本企業)副会長の退陣を機に、韓進(ハンジン)に続く経営後継のリスクが増大している。ロッテで2世後継の不確実性が増している主な要因は、2000年に「王子の乱」を経験した現代グループとの類似点が多く注目される。

 ロッテのシン・ギョクホ総会長は今年93歳になり、これ以上健康に自信が持てない高齢。シン総会長は一年に韓国と日本を一カ月ずつ行き来し、偶数月は韓国ロッテを、奇数月は日本ロッテの経営に直接関わるいわゆる「シャトル経営」を2012年以後中断したままだ。また、シン総会長は昨年10月以降、1日に報告を受ける系列会社数を以前の半分に減らしたとロッテは明らかにした。シン総会長は高齢により気力だけでなく記憶力も低下していることが分かった。ロッテのある役員は「王会長(シン・ギョクホ総会長)はあまりにも高齢で、自分がした言葉や行動を時々忘れたりする」と話した。現代グループは「王子の乱」当時チョン・ジュヨン名誉会長(創業者)が85歳の高齢だった。現代の元幹部は12日「チョン名誉会長は当時、午前サインした内容と午後サインした内容が違うほど正常な経営判断が難しかった」と話す。

 第二の問題はロッテの2世後継構図が不透明なことだ。今までロッテは暗黙的にシン・ドンジュ前副会長は日本ロッテ、次男シン・ドンビン会長は韓国ロッテの経営を引き受けてきたことが知られる。だが、シン前副会長がロッテホールディングス副会長職と系列会社理事職から解任され、既存の後継構図が変化する可能性がある。シン前副会長が今回の事態直後の9日に韓国を訪問して父に会っている間、シン・ドンビン会長が10日に日本を訪問したことも注目される。ロッテ幹部は「まだはっきりしたことは分からないが、シン・ドンビン会長が韓国と日本の両方を総括する構図になりそうだ」と用心深く今後を見通した。だが、2兄弟が保有するロッテの主な系列会社の持株量が似ており、今後予想される後継問題の可能性を完全に排除することはできない。

 現代のチョン・ジュヨン名誉会長も2000年の事態以前から、チョン・モング会長は自動車・精工、チョン・モンホン会長は建設・電子・商船、チョン・モンジュン議員は重工業などを中心に後継作業を進行させたが、仕上げ段階で手間取り現代車経営権をめぐる兄弟の争いが起きる原因を提供した。グループ会長職も1990年中盤以後、チョン・モング単独会長、チョン・モング チョン・モンホン共同会長など変わり続け不安定だった。

 第三の問題はロッテが今回の事態で露見させている不透明さだ。ロッテは事態の把握もまともにできないまま「私たちにも分からない」とか「韓国ロッテと日本ロッテは全く別個だ。日本のメディアでシン前副会長と日本人専門経営者の経営方針をめぐる対立が報道されていることから、日本ロッテのほうからいずれ説明があるのではないか」とだけ繰り返している。現代も事態が起きた当時、経営権継承に関する最高経営陣の意志決定過程が極度に不透明だった。 イ・イッチ現代証券会長など一部の家臣グループがチョン・ジュヨン名誉会長の周りで内部派閥を組み専横を犯したと批判されることもあった。現代の元幹部は「チョ・ヒョナ事態に続くロッテ事態で韓国財閥オーナーと後継リスクが大きくなっている。財界5位のロッテが最近続く事業上の困難に続き後継リスクまで現実化する場合、グループおよび国家経済にも否定的影響を及ぼす恐れがある」と話した。

クァク・ジョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015.01.12 20:15

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/673266.html 訳Y.B

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