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韓国の昨年第4四半期成長率0.4%増にとどまる

登録:2015-01-24 00:18 修正:2015-01-24 09:35
韓国銀行「第4四半期・年間の実質GDP」を発表
実質国内総生産の成長率(単位%)、資料:韓国銀行。//ハンギョレ新聞社

 輸出不振と税収不足に伴う政府の建設投資の減少などにより、昨年第4四半期の韓国の実質国内総生産(GDP)成長率が9四半期ぶりに最低値の0.4%にとどまった。年間成長率も3.3%と集計され、2012年以降3年連続で潜在成長率(韓国銀行推定3.5%)を下回った。

 韓国銀行が23日に発表した「2014年第4四半期および年間実質国内総生産(速報値)」によると、昨年第4四半期の実質国内総生産は第3四半期に比べ0.4%増加した。2012年の第3四半期(0.4%)以来最も低い水準だ。昨年第4四半期の成長率は、セウォル号事故で民間消費が急減していた昨年第2四半期(0.5%)よりも低く、韓銀が当初予想していた成長率(1%)の半分にも満たない低調な成績だ。ここ数年間で四半期の成長率が昨年第4四半期よりも低かったのは、0.1%の成長にとどまった2009年第1四半期だ。

輸出増加率3・4四半期連続で”マイナス”
税収不足のせいで政府建設投資も減少

 韓国銀行は昨年第4四半期の成長率の急落の原因としてまず輸出不振を挙げた。韓国の経済成長に主導的な役割を果たしてきた輸出は、昨年の第3四半期(-2.2%)に続き、第4四半期(-0.3%)にも伸び率が減少した。輸出増加率が2四半期連続でマイナスを記録するのは、グローバル金融危機に見舞われた2008年第4四半期〜2009年第1四半期以来初めてだ。輸出不振には、韓国にとり最大の輸出市場である中国への輸出(通関ベース)が昨年0.4%減少した影響が大きかった。チョン・ウンテク韓銀経済統計局長は「中国への輸出が鈍化し、それに応じて製造業も2四半期連続のマイナス成長を記録したが、これは注目すべきところ」だとし、「半導体などの少数の業種を除き、韓国の輸出は全般的に挑戦されており、関心を持ってモニタリングする計画」だと述べた。

 税収不足で、昨年第4四半期の社会間接資本(SOC)を中心に、政府の建設投資が減ったことも成長率鈍化の主な要因として挙げられた。昨年第4四半期の建設投資は、第3四半期に比べて9.2%も減少した。これは、通貨危機があった1998年第1四半期(-9.7%)以来、最大の減少率である。

 所得は増えず家計負債だけ急増し、構造的な傾向を示している民間消費の不振も相変わらずだった。ただでさえ財布のひもが堅い中、昨年第4四半期には閏月まで重なって結婚件数が大幅に減少し、民間消費の鈍化に追い打ちをかけた。民間消費は、昨年の年間ベースで1.7%増加し、2009年(0.2%)以来の伸び率が最も低かった。イ・ジュヨル韓銀総裁が昨年第4四半期の成長率の急落の原因として挙げた「移動通信端末装置流通構造改善法」(端通法)に基づく通信消費量の削減は、実際には大きな影響を及ぼさないことが分かった。

 韓国銀行は、第4四半期の成長鈍化を理由に15日、今年の成長率見通しを従来の3.9%から3.4%へと大幅に下方修正しながらも、一時的な要因が第4四半期の成長率を下げた側面が多く、成長速度と景気回復の勢いは昨年より上昇する見込みだと述べた。しかし、昨年第3四半期から輸出不振という構造的要因が韓国の経済成長の動力を弱体化させており、民間消費を制限する家計負債も昨年下半期以降急増した状況で、韓銀の予想通り景気回復に弾みがつくかは未知数だとする指摘もある。イ・ジュンヒョプ現代経済研究院経済動向分析室長は「民間消費が構造的にも良くない上、輸出増加率も低くなるだろう」とし「景気回復が続くとは思えない状況に向かっている」と述べた。

キム・スホン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015.01.23 20:13

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/675044.html  訳H.J

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