空母打撃群まで投入して北東アジアを圧迫する米国の威勢が猛烈だ。北朝鮮の核問題を「“人類の問題”(humanity problem)と言ったドナルド・トランプ大統領の規定が、この危険きわまりない“戦争ごっこ”を正当化する名分だ。大統領弾劾と次期大統領選挙を控えた激動期の朝鮮半島周辺で、THAAD論議まで引き起こして大規模武力示威を行う米国の本当の意図は何だろうか?予定されていた訓練であっても、米中首脳会談の直後にこれ見よがしに展開するこうした事態。彼らの間でいったい何の話が交わされたのか。1894年の東学農民戦争など朝鮮の内部問題を口実に袁世凱の北洋軍と、安倍晋三の直系祖先である大島義昌率いる日本帝国軍が牙山(アサン)一帯とその近海で衝突したこと(清日戦争)は朝鮮亡国の始まりだった。その120年後にも分断された南北間の対決を口実に大国の軍隊が朝鮮半島とその周辺を掻き回し、彼らどうしが取引するのを腕組みしながら見守っていなければならないとは。
“人類の問題”と聞けば、日本のフォトジャーナリスト伊藤孝司氏の『記憶します』(原題『無窮花の哀しみ』)をまた思い出す。植民地・占領地の幼い女性たちを侵略軍の性的奴隷として強制動員し、思いのままに蹂躪した日本帝国軍隊の蛮行こそが最も低劣で悪質な“人類の問題”ではないのか。それを否定して隠蔽して被害者を補償金狙いの不道徳ないかさま師であるかのように追い込む日本右翼の破廉恥な居直り。トランプが100%支持するという彼らとの同盟、そして韓米日三角共助とは果たして何のためなのか?
『記憶します』の書評と、自社ホテルの客室に南京虐殺などを歪曲する極右宣伝図書を備置した大手宿泊業者APAグループの経営者である元谷外志雄氏批判報道の日本語版が1月にインターネットのヤフージャパンを通じて公開された時の反応は実に興味深かった。数千件のコメントと数万件の“いいね”が並び、コメントのほとんど100%は日本右翼が犯した野蛮な過去事を擁護したり、報道内容を根拠がないと批判したり、嘲弄して戯画化する、ほとんど悪口に近いものだった。以前からもそうだが、その多くの“コメント部隊”らは、かつて日本の右翼がアジア侵略過程で犯した野蛮行為、すなわち“人類の問題”に対する批判さえ“反日”“反日民族主義”のせいだと受け止めた。だが、その人類普遍の反倫理的犯罪と、それを隠して歪曲する者に対する批判を日本や日本人一般に対する敵対行為として受け止めることこそが偏狭な日本ナショナリズムの所産ではないのか。日本右翼はそれを煽ることによって自分たちの犯罪を隠して糊塗しようとするのか。
こうした日本右翼の反人類的態度を米国はかなり以前から黙認し助長してきた。
米国26代大統領セオドア・ルーズベルト(1858~1919)が、1900年8月副大統領候補になった時「私は日本が韓国を手に入れるのを見たい」(カン・ジュンマンの『米国史散歩4』引用)と言って以来、桂-タフト密約を経て日本敗戦後の米軍占領統治時の戦犯免罪と重用など、今までその伝統は果てしなく長く続いている。
7日、習近平中国国家主席の米国訪問直後に安倍首相と通話したトランプ大統領は、北朝鮮のミサイル発射と関連して韓米日共助を強調し「日本100%支持」を豪語した。
再び問いたい。いったい何のための米日同盟であり、韓米日三角共助なのか? 北朝鮮の核・ミサイル脅威さえ、解決よりもその同盟・共助の維持装置として活用しているのではないのか?それなら私は拒否する。