「私は誰だ、私は何をする人なのか、日本人なのか、朝鮮人なのか、さもなくば韓国人か? 韓国…? 国籍だけで人を判断できるのか? 民族の一員だと言うが、私には全く届かない。 だから日本人の前でも民族を隠し卑屈でいる自分自身が身震いがするほど嫌いだった」
彼らの人生がどのようだったのかを推察させる在日同胞ドンヒの台詞だ。 済州(チェジュ)4・3事件、北朝鮮送還事業、在日同胞スパイ団事件、日本への帰化…。南からも北からも、そして日本からも歓迎されず、日本で異邦人ならぬ異邦人として生きてきて、在日同胞が体験しなければならなかった事件だ。
在日同胞100年の歴史と厳しかった彼らの人生を扱った演劇『百年 風の仲間たち』が23日、ソウル往十里(ワンシムニ)駅前の野外テントで公演された。 大阪の小さな居酒屋を舞台に開業20周年を祝うために集まった友人との対話と記憶の中に、彼らが体験した歴史的事件が溶けている。 歴史教科書の国定化論議で再び親日派論争が起きている中で、ひたすら日本の中で民族と祖国だけを眺め苦痛を味わって生きてきた彼らが望む、正確な歴史の大切さはその誰の経験より切実だ。 在日同胞の趙博氏の原作に基づいて同じく在日同胞の金守珍氏が演出した。 今回の公演のために「新宿梁山泊」の団員は日本で使っている大型テントを運んできて自ら設置し観客を受けいれた。 韓日共同プロジェクトの一つとして企画された。