韓国で生まれた外国人の出生登録の権利を法律で保障していないのは「違憲」であるとする27日の憲法裁判所の決定は、「韓国で生まれた直後に無条件に出生が登録される権利がある」ということに重点が置かれている。国籍や親の在留資格とは関係なしに、すべての子どもの出生を国家が記録しなければならないという「普遍的出生登録制」の趣旨を、憲法上認めたものだ。
憲法裁はこの日、ベトナム国籍のAさんとその子どものBさんが国内で生まれた外国人の出生登録を法律で規定していないこと(立法不作為:法律で定めておくべきことを定めてないこと)に対して起こした憲法訴願事件で、全員一致で違憲決定を下した。
Aさんは2008年に非専門就労ビザを取得して韓国に入国したが、定められた在留期間を過ぎた未登録状態で在留している。Aさんはベトナム人と結婚し、2019年にBさんが生まれた。韓国で生まれたものの、外国人の子であるとの理由でBさんは出生登録ができず、その後、ベトナム国籍を取得している。AさんとBさんは、このことによって出生登録する権利と教育を受ける権利が侵害されたとして、憲法訴願審判を請求していた。
現在の出生登録に関する制度は、外国人に対して「生まれた直後に出生登録される権利」を保障していない。出生届は家族関係登録簿への記載によって登録、証明が実現されるが、家族関係登録簿に登録できるのは大韓民国の国民のみ。外国人登録制度上も、外国人の親が国内で産んだ子どもは本国に出生を登録する手続きが必要なため、誕生直後の出生登録は難しい。
憲法裁は決定文で「生まれたら直ちに出生登録される権利」は独自の基本権であると明記。憲法裁は「子どもは自分が生まれる場所や国、親を選べないということまで考慮すると、子どもが生まれた直後にその出生地域の管轄国がその存在を公式に記録することは、人間としての子どもに対する最低限の保護装置」だと述べている。続けて憲法裁は、国連・子どもの権利委員会が「普遍的出生登録制」の導入を韓国に勧告していることに言及しつつ、「大韓民国で出生した外国人に対し、国籍や在留資格、本国での出生登録の有無とは関係なしに、大韓民国の法に則った出生登録が可能となるよう、その権利の具体的内容を形成するという立法義務が国家には存在する」と述べている。普遍的出生登録制とは、ある国で生まれたすべての子どもの出生事実を国に登録し、彼らの法的身分を証明できるようにする制度。
憲法裁は、普遍的出生登録制が導入されると未登録在留者の違法滞在が黙認されるという懸念も否定している。憲法裁は「この制度は、韓国で出生した外国人児童に居住中の最低限の基礎的な保護と支援を提供するための端緒に過ぎず、それそのもので大韓民国の国籍や大韓民国での在留資格を付与するものではない」と説明している。
憲法裁が立法不作為であることを認める決定を下したことにより、国会は違憲状態を解消するために速やかに関連立法に着手する法的、政治的義務を無期限に負うことになる。憲法裁の関係者は「立法不作為決定は国会に立法義務が課される」として、「立法期限については日付は定めていないが、国会は迅速に立法を推進すべきという命令の効力はある」と語った。