韓国社会はすでに外国からの移住労働者110万人時代に入った。製造業、建設業、農畜産業など、いわゆる「3D業種」において、移住労働者は不可欠な労働力となった。だが、彼らの権益保護の水準は依然として進展がない。労働災害、賃金未払い、暴力、劣悪な居住環境など、人権侵害の問題が繰り返されている。これは単なる個々の事業場の問題ではなく、制度的な限界に起因する構造的な問題だ。
2003年に導入された雇用許可制は、産業研修生制度の弊害を改善し、外国人労働者の権利を制度的に保障することを目的としていた。しかし、20年余りが経過した現在、外国人労働力政策は省庁ごとに分散して運営されており、統合的な管理が行われていない。出入国、雇用、社会統合政策がそれぞれ別々に動いているため、現場で混乱や死角地帯が拡大している。今こそ、政府レベルの統合ガバナンスを構築し、外国人労働力政策を雇用労働部を中心に一元化すべきだ。
何よりも急がれる課題は、事業場移動の自由を保障することだ。現行制度は移住労働者の事業場変更を厳しく制限しているが、これは事実上、労働者の基本権を制約する仕組みとなっている。移動の自由が制限された労働者は、賃金未払いや暴力など不当な処遇を受けても、容易にそこから抜け出せない。事業場移動の自由を拡大することは、人権保護の出発点であり、労働市場の正常化のために欠かせない条件だ。
また、移住労働者を「安価な労働力」とみなす認識から脱却しなければならない。現在の賃金体系は、熟練度とは無関係に最低賃金を中心に形成されており、労働の質的向上を阻んでいる。非熟練から熟練へとつながる体系的な人材育成のためには、「同一労働同一賃金」の原則を適用しなければならない。これは、国内労働市場との対立を緩和し、産業全体の競争力を高める道でもある。
一方、約38万人に上る未登録移住労働者の問題も、もはや取り締まりだけでは解決できない。すでに産業現場で重要な役割を果たしている彼らが制度的枠組みの外に留まっている限り、人権の死角地帯の解消や労働市場の安定は期待できない。一定の要件を満たす人々を合法化した場合、その規模によっては年間1兆ウォン(約1070億円)以上の税収拡大も可能だ。
韓国社会は今や選択の岐路に立っている。移民労働者を統制の対象とみなすのか、それとも共に生きる共同体の構成員として認めるのか。統合的な権益保護は施しではなく、韓国社会の持続可能性のための投資だ。「統制」から「共存」への政策転換が切に求められる。