天気と部品故障で2度も打ち上げが延期された韓国型ロケット「ヌリ号」が21日、飛行に再挑戦する。
科学技術情報通信部(科技情通部)と韓国航空宇宙研究院(航宇研)は「韓国の独自技術で製作したヌリ号を21日午後に全羅南道高興(コフン)の羅老(ナロ)宇宙センター第2発射台から打ち上げる予定」だと、20日に発表した。
打ち上げ予定時刻は同日午後4時だが、午後2時に開かれるヌリ号打ち上げ管理委員会で気象状況と宇宙物体衝突の可能性などを点検し、最終時刻を決める。温度は氷点下10度から35度の間、風は地上風の場合瞬間最大風速が秒速25メートル以下、そして落雷がないのが、ヌリ号を打ち上げられる条件となる。また、離陸時点からロケットが軌道に進入し、地球を一周する間、有人宇宙船(現在は国際宇宙ステーションが唯一)から最高200キロメートル以上離れていなければならない。
気象庁は20日朝までは、羅老宇宙センターのある全羅南道高興郡蓬莱面外羅老島(ポンネミョン・ウェナロド)一帯に21日午前雨が降ると予報したが、午前11時頃「気象状況が変わり、曇りで雨は降らないもよう」と発表した。これに先立ち、打ち上げが15日から16日に延期された原因だった強風をはじめ、落雷の可能性もほとんどないと予報された。
ヌリ号は20日午前7時20分から羅老宇宙センター内の発射体総合組立棟から移送され、約1時間後の午前8時44分、発射台に到着した。さらに午前11時10分頃、発射台に立てられた。その後、電源および推進剤(燃料と酸化剤)などを充電するためのアンビリカルが連結され、推進剤の充電過程で詰まりや漏れの可能性があるかを把握する機密点検などが行われ、午後6時37分にすべての打ち上げ準備作業が終わった。
航宇研ロケット推進機関開発部のオ・スンヒョプ部長は「15日、ヌリ号が発射台に立てられてから、電気体点検過程で異常が発見された酸化剤タンクレベルセンサーを新しいセンサーに交換した結果、この日の点検では異常がないことを確認した」と話した。
ヌリ号は、エンジン開発とロケット、ロケット運用システム、発射台に至るまで、全周期を韓国の独自技術で開発した最初の宇宙ロケットという意味がある。2013年1月、3度目の挑戦の末に打ち上げに成功した「ナロ号」は、1段のエンジンがロシア産だった。昨年10月21日、ヌリ号の1回目の打ち上げの際は、ヘリウムタンクの固定部位が破損し、酸化剤が漏れ、3段のエンジンの燃焼が46秒早く終了し、ダミー衛星の正常飛行に失敗した。
今回ヌリ号の2回目の打ち上げが成功すれば、韓国は自力でロケットを開発した10番目の国に浮上する。特に1.5トンの実用衛星を発射できる中大型宇宙ロケットを開発した国としては7番目になる。
ヌリ号の成否は打ち上げから15~16分後、高度700キロメートルの軌道に性能検証のための衛星(168キロ)とダミー衛星(1.3トン)を秒速7.5キロの速度で進入させるかどうかで判断する。