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在韓米軍、「尹大統領の通勤ルート」など、基地を追加返還

登録:2022-06-04 01:55 修正:2022-06-04 08:49
5万1千平方メートル
龍山基地の返還区域の位置。青い部分が返還区域=国務調整室提供//ハンギョレ新聞社

 韓国政府の国務調整室在韓米軍基地支援団は3日、在韓米軍から龍山(ヨンサン)基地の南側地域の5万1000平方メートルの敷地が返還されたと発表した。

 この日返還を受けた敷地は、先月9日に返還された龍山基地内の宿舎、学校、野球場などに隣接した道路と、13~14番ゲート一帯。二村(イチョン)駅近くの龍山基地南側13番ゲートは、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が大統領執務室への通勤に使うルートになっている。14番ゲートは、新龍山(シンヨンサン)駅近くの南西側宿舎の敷地の出入り口。

 政府は昨年7月の韓米合意に則り、今年初めまでに龍山基地の約50万平方メートルの区域の返還を推進してきた。これにより、在韓米軍は2月に龍山基地内の業務施設および宿舎など16万5000平方メートル、5月には病院、宿舎、学校など36万8000平方メートルの敷地返還を完了した。政府は「本日返還された敷地を含め、龍山基地計203万平方メートルのうち全部で63万4000平方メートルが返還された。これは基地の総面積の30%ほど」と述べた。大統領室は、返還された基地を公園化する計画だ。

 一方、龍山米軍基地の環境汚染の浄化問題は「まず返還、後に交渉」原則のもとで進められている。返還を受けたとしても汚染の浄化費用に関する交渉が残っており、公園開放を急ぎすぎているのではないかというのが環境団体の意見だ。緑色連合のチョン・ギュソク事務処長は3日、「今回開放する敷地は、一部を調査した結果だけを見ても、発がん物質が出たところ」だとし、「2時間に制限するので大丈夫だというが、高齢者、基礎疾患のある人などは大丈夫ではない恐れがあり、長い時間がたってから影響が出る可能性もある。このような場所を公園として開放するというのは、国としてはできないことをやっているということ」と述べた。

 ソウル環境運動連合の活動家のチェ・ヨンさんは「米軍基地は、早期の返還が必ずしも良いわけではない」とし、「これから他の基地が返還されるたびに、汚染の責任の所在などを争う際の誤った先例として残る恐れがある。直ちに公園化することはできるだろうが、その公園がきれいで安全な公園なのかを考慮すれば適切ではない」と述べた。

ソン・チェ・ギョンファ、キム・ユンジュ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/1045613.html韓国語原文入力:2022-06-03 11:00
訳D.K

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