与党「国民の力」のクォン・ソンドン院内代表は10日、法務部長官候補に指名されているハン・ドンフン氏の娘の「虚偽経歴」疑惑について「大韓民国には貧富の格差が厳然として存在し、親の財力によって教育を受ける水準に差がつくのは明らか」としつつも「それは長官としての欠格事由にはなりえない」と述べた。
クォン院内代表はこの日のCBSラジオのインタビューで「ハン氏の娘が一般人の想像できない経歴・資格を積んだことをみると、相対的な剥奪感を感じるという指摘もある」と述べる司会者に対し「批判のための批判」だとし、上のように語った。同氏は「民主党議員の中でも、(子どもを)小学生、中学生の時から海外留学させている人は一人や二人ではない」とも述べた。
クォン院内代表は、ハン氏の娘の論文代筆疑惑についても「学生とは学ぶ人間。学ぶ人間は誰であろうと指導を受けうる」と擁護した。論文の代筆ではなく、添削指導に過ぎないとするハン氏側の主張を繰り返したのだ。同氏は「添削指導を受けることもあるだろうに、その程度のことをもって『代筆だ』、『金を払って海外の代筆作家が登場した』というようなやり方で追い込むこと自体が誤り」とし、「指導を受けたことをもってそのように追い込むのは適切ではない」と語った。
クォン院内代表は、この日未明まで続いたハン氏の人事聴聞会について「決定打どころか、若干の衝撃を与えるジャブもなかった」と述べ、「むしろハン・ドンフン氏が法務部長官としての能力や専門性を持っていることを、まざまざと示した聴聞会ではなかったか」と評価してもいる。同氏は「聴聞会の結果を見ても、民主党の議員たちは無駄骨ばかりだった」とし「何の問題点も明らかになっていないのに、だめだ(という共に民主党の主張)、これに従えば、もはや大統領の資格がないということ」とし、ハン氏の任命を求めた。
前日のハン氏の人事聴聞会は17時間30分にわたって行われ、10日午前3時30分に終了した。聴聞会の終了直後、国民の力は直ちに人事聴聞経過報告書を採択することを共に民主党に求めたが、受け入れられなかった。